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イスラエル軍、戦闘停止発表後も、ガザ地区で88人のパレスチナ人を殺害

イスラエル軍、戦闘停止発表後も、ガザ地区で88人のパレスチナ人を殺害
X_Quds News Network

イスラエル軍はガザ地区の一部の地域において、戦闘を一時中止すると発表したが、その後も数多くのパレスチナ人が殺された。

 

ガザ地区で88人のパレスチナ人が死亡

 

ガザ地区北部のガザ市では7月28日、イスラエル軍の無人機が通りにいた人々を攻撃し、少なくとも5人のパレスチナ人が死亡、多数が負傷した。

 

ガザ地区中部のヌセイラトでも、イスラエル軍が避難している人々のテントを空爆。3人のパレスチナ人が殺害された。

 

ガザ地区南部のハンユニスでも、環状交差点にいた若者2人が、イスラエル軍のスナイパーに銃撃され、死亡したという。

 

南部のラファ北部でも、イスラエル軍の砲撃があり、5人が死亡、数十人が負傷。ラファ近くにあるMorag回廊付近でも、支援物資を求めていた5人のパレスチナ人が殺害された。

 

医療関係者によれば、イスラエル軍が一部地域で「人道的戦闘停止」を宣言したにもかかわらず、7月28日の夜明け以降、イスラエル軍の攻撃で少なくとも88人のパレスチナ人が殺されたという。

 

このうち、「ガザ人道財団(GHF)」の配給所付近で支援物資を待っていた40人が、イスラエル兵などの発砲により殺されたそうだ。

 

またガザ地区全域では飢饉が蔓延し、過去24時間で新たに14人のパレスチナ人が栄養失調で死亡し、乳児も亡くなった。

 

「ガザ地区で飢餓は起きていない」

 

そんな中、イスラエルのネタニヤフ首相は、「ガザ地区で飢餓は起きていない」と根拠も示さず主張し、支援物資の封鎖によって栄養失調による死亡者が増加しているという報道を否定。ガザ地区で「飢餓政策も実施していない」と述べた。

 

しかしイスラエルの著名な2つの人権団体である「B’Tselem」と「人権のための医師会」は、イスラエル軍のガザ地区における行動は「ジェノサイド」に等しいとする報告書を発表。次のように述べた。

 

「イスラエルのガザ地区における政策とその恐ろしい結果を検証し、さらにイスラエルの高官や軍司令官による攻撃の目的に関する発言を合わせると、イスラエルがガザ地区のパレスチナ社会を意図的に破壊するために、協調行動を取っているという明白な結論に至る。言い換えれば、イスラエルはガザ地区のパレスチナ人に対してジェノサイドを犯しているのだ」

 

ドイツやスペインも空中投下に参加

 

ガザ地区が危機的状況に陥っている中、7月27日にはヨルダンとアラブ首長国連邦(UAE)が、ガザ地区北部に食糧支援物資を空中投下した。

 

ヨルダン当局者はロイター通信に対し、両国が27日に約25トンの支援物資をガザ地区北部にパラシュートで投下したと明らかにした。

 

 

一方、ドイツもガザ地区へ支援を行う姿勢を見せており、ドイツのメルツ首相は28日、ヨルダンと協力して、ガザ地区への空中投下による支援物資の輸送を行うと明らかにした。

 

またメルツ首相は、イギリスとフランスと連携し、ガザ地区復興会議の準備も進めるとし、「ガザ地区からの更なる(パレスチナ人の)追放はあってはならない」と述べたという。

 

スペインも今週、ヨルダンとアラブ首長国連邦(UAE)と協力して、ガザ地区に12トンの食糧を空中投下する予定で、スペインのサンチェス首相は、次のように述べた。

 

「ガザ地区の飢餓を食い止めることは、道徳的、政治的、そして人道的責務だ。スペイン政府は、すでにガザ地区への食糧輸送を準備している。しかし、唯一の真の解決策は、ネタニヤフ首相が停戦を発動し、陸上人道回廊を開設し、この蛮行を終わらせることだ」(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills more than 80 in Gaza as starvation outrage rises(7/28)

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