イスラエルがラファ国境検問所を限定的に開放、負傷者や病人がエジプトへ

ガザ地区南部にあるラファの国境検問所が限定的に開放され、病人やケガを負ったパレスチナ人がエジプトへ越境し始めている。
約150人がガザ地区を出国
ラファの国境検問所は、2024年5月にイスラエル軍によって制圧されて以来、閉鎖されており、2025年初頭の停戦中に、医療患者の避難のために一時的に開放されたのみだった。
しかし2月2日には、国境検問所が開放され、約150人がガザ地区を出国し、50人が入国したようだ。
エジプト国営テレビの映像には、ガザ地区からの患者を受け入れるため、多くの救急車がエジプト側の検問所の前で、何時間も待機する様子が映っていたという。
医療を必要とする人が約2万人
ガザ地区の保健当局によると、医療を必要とする約2万人のパレスチナ人の子供と大人が、この国境検問所を経由してガザ地区から出ることを望んでいるという。
また数千人の民間人が世界保健機関(WHO)に医療避難のために登録しており、そのうち5人に1人以上が子供で、病人の中には1万1000人以上の癌患者も含まれているそうだ。
さらに第三国への正式な治療紹介を受けているにもかかわらず、国境を越えることができなかった人が約4000人いるとも言われている。
ガザ地区で暮らす女性、Dalia Abu Kashefさん(28)は先週、肝臓移植のための国境通過許可を待っている間に亡くなった。彼女の夫であるMuatasem El-Rassさんはロイター通信に、次のように語っている。
「私たちは、肝臓の一部を提供してくれるボランティアを見つけました。彼女の兄弟です。私たちは国境が開き、手術を受けに行ける日を待ち、幸せな結末を願っていました。しかし、彼女の容態は急激に悪化し、亡くなりました」
WHOによると、医療避難を待つ間に、子供や癌患者を含む900人が亡くなっているという。
しかもイスラエル軍による病院への空爆は、パレスチナの医療システムを壊滅させ、2025年3月には、ガザ地区唯一の癌専門病院も破壊された。それ以来、医師たちは仮設診療所に追いやられ、診断に必要な器具を含め、ほとんど資源がない状態で診療を行ってきた。
ガザ地区への帰還を望む人
ガザ地区への帰還を望む人も多くおり、ラファ国境検問所の限定的な再開は、2年以上にわたる紛争で引き裂かれた家族にとって、再会の貴重な機会となる。
イスラエルが国境検問所を閉鎖する前、紛争初期の数カ月間で、約10万人のパレスチナ人がラファの国境からエジプトへ脱出したが、多くの家族は、これほど長くエジプトに滞在するとは思ってもいなかったという。
ガザ地区北部のジャバリアに住んでいたMohammad Talal氏(28)は、次のように語っている。
「ガザを愛している。故郷のように感じられる場所は他にない。テント暮らしに戻る?構わない。父を抱きしめ、額にキスをするのが待ちきれない」
検問所を通る人の移動はイスラエルとエジプトの合同のセキュリティチェックの対象となり、イスラエル側は当面、ガザ地区に居住する数万人の傷病者のうち、1日に少数の人しか退去を許可しないことを明確にしている。(了)
出典元:The Guardian:Sick and wounded Palestinians enter Egypt after Israel reopens Rafah crossing(2/2)


























