米国土安全保障省、IT企業に対し、反ICEの個人情報を提出するよう命令

強硬的な移民政策を続けるアメリカの国土安全保障省(DHS)は、大手IT企業に対し、移民関税執行局(ICE)を批判する個人を特定できるよう、情報提供を命じている。
裁判所の承認を必要としない方法
ニューヨーク・タイムズ紙が2月13日に報じた内容によれば、国土安全保障省(DHS)はGoogleやReddit、Discord、そしてFacebookやInstagram、WhatsAppの親会社であるMetaに対し、移民関税執行局(ICE)に批判的なユーザーの個人情報を提出するよう命じているという。
国土安全保障省(DHS)は、ICE反対派のSNSアカウントに紐付けられた氏名、メールアドレス、電話番号の提示を求めているそうだ。
これらの要請は過去数カ月にわたり、「数百件」もIT企業に対して行われており、「行政召喚状」という形をとっている。これは裁判所の承認を必要としないからだ。
「行政召喚状」は国土安全保障省が署名し、要求書を直接、IT企業に送付することができる。
ユーザーに通知、法廷で争う機会を提供
ニューヨーク・タイムズ紙によると、すでにGoogleやMeta、Reddit、Discordは国土安全保障省から行政召喚状を受け取り、「要請の一部に自主的に応じた」という。
またこれらの関連企業のうち1社または複数社が、国土安全保障省からの要求をユーザーに通知し、14日以内に「召喚状に対して法廷で争う」機会を彼らに与えてから、要求に応じると述べているそうだ。
Googleの広報担当者はニューヨーク・タイムズ紙に対し、次のように述べている。
「当社の審査プロセスは、法的義務を遵守しつつ、ユーザーのプライバシーを保護するように設計されています。法的命令がある場合や例外的な状況を除き、ユーザーのアカウントが召喚された場合、私たちはユーザーに通知します。すべての法的要求を精査し、範囲が広すぎる要求には反対します」
実際に召喚状が通知された例
実際に、召喚状が通知されたアカウントの1つに、「Montco Community Watch」がある。
このアカウントは、FacebookとInstagramを使い、ペンシルベニア州モンゴメリー郡におけるICEの目撃情報に関する警告を、複数の言語で地元の住民に対して行ってきた。
そしてMetaがアカウント所有者に召喚状を通知した後、アメリカ自由人権協会(ACLU)は、言論弾圧だとして、連邦裁判所に召喚状の差し止めを求めて提訴。その後、国土安全保障省は判決が出る前に、この召喚状を取り下げたという。
プライバシー擁護団体は、ネット上の批判者の身元を暴くための行政召喚状の利用拡大に警戒を示し、言論の自由を阻害する可能性があると警告している。
実は以前、このような行政召喚状に対し、あるIT企業も反対していたという。2017年、Twitter社(イーロン・マスク氏の買収前)は、トランプ政権(1次)に批判的なアカウントの身元を暴くための行政召喚状を阻止するため、連邦政府を提訴。最終的に、召喚状は取り下げられた。
しかし、今回の取り組みの規模は遥かに大きく、これらのIT企業もトランプ政権を支持し、移民関税執行局(ICE)の活動に協力的だとみなされている。(了)
出典元:The New York Times:Homeland Security Wants Social Media Sites to Expose Anti-ICE Accounts(2/13)
出典元:Daily Beast:DHS Orders Tech Giants to Unmask Anti-ICE Accounts(2/14)
出典元:Gizmodo: Reddit, Meta, and Google Voluntarily Gave DHS Info of Anti-ICE Users, Report Says(2/15)


























