ウクライナ侵攻が5年目に突入、ロシアは継戦能力を維持か?

2022年の2月24日にロシア軍がウクライナに侵攻してから、今年で5年目を迎えた。しかしロシアの戦争継続能力が、依然低下していないとする見方が出ている。
2026年を通して戦争継続が可能
イギリスに本部を置く「国際戦略研究所(IISS)」のBastian Giegerich所長によれば、ウクライナに対するロシアの継戦能力が5年目に入っても、「衰えている兆候はほとんどみられない」という。
その上でGiegerich所長は、経済および人的資源面への圧力を考慮に入れても、ロシアが2026年を通してウクライナ侵攻を継続できるとの見方を示した。
「国際戦略研究所」の報告書によれば、ロシアは2025年に少なくとも1860億ドル(約29兆円)を国防費として支出しており、これは実質3%の増加となり、GDPの7.3%に相当するという。
2021年以降、軍事費が倍増
「国際戦略研究所」の国防財政専門家であるFenella McGerty氏は、ロシア経済の減速により2026年には実質的な軍事費が「減少する可能性がある」ものの、これは過去数年間の大幅な増加を考慮に入れなければならないと述べている。
実際、ロシアの軍事費は2021年以降、実質ベースで倍増しており、これによりウクライナへの地上攻撃と空爆を継続するために、さらなる軍事装備と兵士の募集に対する多額の支出を可能にしているそうだ。
一方で、「国際戦略研究所」のロシア専門家で、元ベラルーシ駐在のイギリス大使であるNigel Gould Davies氏によれば、「ロシアの兵士動員率が、戦場での月間損失を下回り始めている兆候が増えている」という。
無論、ロシア軍が前線での攻撃のテンポを落とすことで、死傷者数を削減することはできるが、この傾向が続けば、ロシアは2度目の強制動員を余儀なくされ、2022年9月のような規模の社会不安を引き起こすリスクを冒さざるを得ないとの見方を示した。
ロシア軍の死傷者数の推計は変動しており、イギリスの国防省が2月初めに発表した数字によると、ロシア軍の死傷者は昨年12月に3万5030人、1月に3万1713人と推定されているという。
しかしこの死傷者数は、他の西側諸国が示した「月4万人近く」よりもやや少ない。
一方、ロシア軍の兵士募集人数は月3万~3万5000人と推定されているが、Davies氏は、「ロシア軍がアルコール中毒者、薬物中毒者、そして病人に頼らざるを得なくなっている」ため、兵士の質が低下しているとの見方を示している。(了)
出典元:The Guardian:Russia can keep fighting Ukraine war throughout 2026, says military thinktank(2/24)


























