ドイツのある街が「ビーレフェルトの陰謀」を証明できた人に、1億円を贈ると発表
ドイツのある街が、長い間論争になっていた問題を解決できた人に、賞金を与えると宣言し、注目を集めている。
市が賞金を贈ると発表
その街とはドイツ北西部、ベルリンの西、約330km離れたビーレフェルト市だ。ここはノルトライン=ヴェストファーレン州デトモルト行政管区に属す郡独立市で、オストヴェストファーレン=リッペ地方最大の都市、経済上の中心都市ともされている。
そのビーレフェルト市は8月21日、この街が存在しないことを証明できた人に、110万ドル(約1億1000万円)を提供すると発表した。
これは、今まで長く続いてきた「ビーレフェルトの陰謀論」を解決させるための、ユニークな提案とされている。
「ビーレフェルトの陰謀論」とは?
「ビーレフェルトの陰謀論」とは、1994年にコンピューターの専門家(当時は学生)であるAchim Held氏が、ネット上で主張したもの。
彼は「ビーレフェルトは存在しない」とし、そこには「ビーレフェルト市が存在していると思わせる巨大な陰謀がある」と主張したという。
無論、市は実在するし、これはジョークなのだが、こう言われる背景にはこの街が、「実際には大都市なのにぱっとしない」という存在感の希薄さもあるのかもしれない。
またこれがいつの間にか面白おかしく議論され、メルケル首相でさえジョークで、ビーレフェルトの街の存在が疑わしいなどと述べたこともあるとか。
このため今回、市はこの陰謀論が正しいこと、つまり街が存在しないことを証明できた人に、賞金を与えると提案したという。
ビーレフェルト市は応募者に対し、想像力に制限は設けていないが、論争が起きないような確固とした証拠を示せた人にだけ、賞金が贈られることになるだろう、と述べている。
逆に言えば市は、この陰謀論が正しくないこと、証明できないことを明らかにしようとしているようだが、ちょっとユニークな試みと言えるだろう。(了)
※日本人には少し分かりにくい内容だが、Wikipediaでは詳しく説明されている。
出典元:ABC News:German city offers $1.1M to whoever proves it doesn’t exist(8/21)