サウジアラビアで店の入口を男女で分ける制度を撤廃
サウジアラビアで、店への入口を男性と女性に分けていた制度が撤廃されると政府が発表した。
性別によって入口を分ける制度を撤廃
そもそもサウジアラビアでは、店側は家族連れや女性が入る入口と、男性が入る入口を分けることが義務になっていたという。
また店内でも家族連れや女性のエリアが、たいていスクリーンによって男性客のエリアと区切られていたそうだ。
しかし実際には、多くのレストランやカフェ、他の会合を開く場所などでは、このようなルールが緩和されていたとも言われている。
このためサウジアラビア政府は12月8日、もはや店側が性別によって入口を分ける必要がないと発表。社会改革の1つとして、この制度を撤廃したとみられている。
Saudi Arabia ends gender segregation in restaurants https://t.co/9h6mLxFzmv
— BBC News (World) (@BBCWorld) December 9, 2019
男性の許可なく女性が海外へ旅行することも可能に
またサウジ王室は、今年の初めに布告を出し、保護者とされる男性の許可がなくても、女性が海外へ旅行できるようにしたという。
さらに2018年には長い間禁止されてきた、女性が車を運転することも許可している。
しかし活動家は、いまだに制度が女性に対して差別的であると非難しているとか。
異議を唱える者を取り締まる
2017年、ムハンマド・ビン・サルマン氏が皇太子(王位継承者)になってから、彼は石油に依存する体質から脱却するために、非常に保守的な社会であるサウジアラビアを外に向かって開こうとしてきたという。
皇太子の改革は国際社会から歓迎され称えられてもきたが、同時に国内では異議を唱える人々を強力に取り締まってきたそうだ。
実際、反政府的な発言を行っていたサウジアラビアのジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏が殺害された事件では、皇太子本人が命じたと疑われており、国際社会から大きな非難の声が寄せられている。
しかしトランプ大統領は、皇太子を擁護する立場をとり続けているという。(了)
出展元:BBC:Saudi Arabia ends gender segregation in restaurants(12/9)