ローマ教皇が初めてウイグル人に言及、宗教的に迫害されていると認める
バチカンのローマ教皇が、初めて新疆ウイグル自治区の人々が中国政府によって迫害を受けているとの認識を示した。
来月発売される本の中で言及
フランシスコ教皇は、来月発売される本の中でポスト・コロナの時代のビジョンを示し、人種的不平等や経済格差がゆっくり消えていくかもしれないと語ったという。
また教皇は新型コロナウイルスや、世界で起きている宗教的迫害についても本で取り上げたそうだ。
その中にはイスラム教国でのキリスト教徒への迫害や、ミャンマーのロヒンギャの人々やヤジディ教徒も含まれ、中国の新疆ウイグル自治区で暮らす、ウイグルの人々への人権侵害についても言及した。
ウイグルについては長く沈黙する
フランシスコ教皇が、新疆ウイグル自治区の住民に対する中国政府のひどい扱い方について、公に言及するのは今回が初めてだという。
世界で活躍する人権活動家たちも、ローマ教皇がウイグルの問題について、長く沈黙し続けていたことを批判してきたそうだ。
彼らの中には、ローマ教皇が中国政府を怒らせたくないと考えているのでは、と疑っている人もいるとか。
香港に関する演説箇所を省略する
実際、フランシスコ教皇は、7月に行われたお告げの祈りの際、香港特別行政区における国家安全維持法の導入について演説し、宗教の自由を求めるはずだったが、あらかじめ書かれていた原稿の箇所を省略したと言われている。
その後いくつかの国際的なメディアは、これが中国政府からの政治的圧力の結果だと報じたという。
その一方で、世界中の宗教的および政治的指導者は、ウイグル人の子供たちを両親から引き離し、収容所に入れることを含め、中国のマイノリティに対する虐待を止めるよう北京に要求している。(了)
出典元:Taiwan News:Pope acknowledges Uyghurs in China as ‘persecuted people’ for first time(11/24)