NASAの「パーサヴィアランス」が火星のサンプルの採取に成功か
NASAの火星探査ローバーが、今回岩石のサンプルを採取することに成功したようだ。
1カ月前には失敗していた
火星探査ローバーの「パーサヴィアランス」は先月、火星にある岩石のサンプルを採取しようとしたが、失敗していた。
しかし今回、再びサンプルの回収が試みられ、成功したと考えられている。(まだ正確には確認されていない)
「パーサヴィアランス」のチーフエンジニアであるAdam Steltzner氏は、それを「完璧なまでのサンプル」と呼び、「岩に開いた穴を見て、こんなに幸せなことはありません」とツイートした。
We have a sample! I’ve never been more happy to see a hole in a rock. #SamplingMars https://t.co/bVstYvkYdG
— Adam Steltzner (@steltzner) September 2, 2021
チューブの中にサンプルを確認か?
「パーサヴィアランス」は1カ月前、より柔らかい岩にドリルで穴を開け、サンプルを採取しようとしたが、結局崩れてしまい、チタン製のチューブには何も入っていなかったという。
このためもう一度採取を試みようと、0.5マイル(約800m)を移動し、理想的な場所で再挑戦したそうだ。
そして9月1日に撮影された写真には、チューブの中にサンプルがあることを示されたとか。しかしその後、写真に光が乏しいため、まだ決定的なものではないと判断された。
ただ、鉛筆の先ほどの大きさのサンプルは、その後一連の振動によって、チューブの奥深くに滑り落ちた可能性があるという。
#SamplingMars update: first images show a sample in the tube after coring. But pics I took after an arm move are inconclusive due to poor lighting. I’m taking more photos in better light to confirm that we still have an intact core in the tube.
Read more: https://t.co/MqeD68KqYw pic.twitter.com/VYXErWrrEb
— NASA's Perseverance Mars Rover (@NASAPersevere) September 2, 2021
生命の痕跡が残る岩を探す
「パーサヴィアランス」は今年の2月、今から数十億年前に湖や川の三角州があったとされる「ジェゼロ・クレーター」に着陸。
生命の痕跡が残っている可能性のある岩を探し続けてきたという。
NASAは現在、これらのサンプルを回収するため、別のロケットを打ち上げ、地球へ運ぶことを計画している。またエンジニアは、約10年後には3ダース(36個)ものサンプルを回収したいと考えているそうだ。(了)
出典元:ABC News:NASA Mars rover may have snagged 1st rock sample for return(9/3)