マスク氏のツイッター買収、社員らのリアクションとは?
スペースX社CEOのイーロン・マスク氏がツイッター社の買収を成功させたが、社員たちはどう受け止めているのだろうか?
創業者はマスク氏に期待
イーロン・マスク氏は4月25日、約5.6兆円に上るツイッター社の買収を成功させ、同社を自分の会社にすることができた。
これに対しツイッターの共同創業者であるジャック・ドーシー氏は、次のようにツイートした。
「イーロンは、私が信頼する唯一の解決策です。私は信頼しています。意識の光を広げるという彼の使命を信頼しています」
もっとも、マスク氏がツイッターをさらなる高い次元に引き上げるとするドーシー氏の意見に、賛成しない人もいるようだ。
言論の自由を掲げるマスク氏
そもそもマスク氏は、すでに公共の場と化しているツイッターには、もっと言論の自由が必要だと考え、今回買収を決断したと考えられている。
しかしこの考えについて、ヨーロッパ・中東・アフリカ地域のツイッターの副社長であったブルース・デイズリー氏は、次のように疑問を呈している。
「Twitterは一時期、『言論の自由党における言論の自由の翼』でしたが、その結果、多くの人々、特に女性や公共の目に曝される人々が虐待の対象となったことがありました。言論の自由という観点は、間違いなく試されてきたのです。しかしイーロンの計画が、これを越えるものになるのかは、本当に疑問です」
アルゴリズムをオープンに
またツイッター社は、以前から人工知能と機械学習による、アルゴリズムの政治的・人種的な偏りを探ることに時間を費やしてきたという。
しかしマスク氏は、買収する際、ツイッターの信頼を高めるため、同社の推薦アルゴリズムをオープンソース化することを公約に掲げた。
このため機械学習の分野で働くツイッターのスタッフの中には、マスク氏が同社の経営に関わることに批判的な人もいる。
Twitterの機械学習倫理・透明性・説明責任担当ディレクター、Rumman Chowdhury氏は以前、マスク氏の買収はスタッフの流出につながりかねないとツイートし、同氏を同社の取締役会に任命しないとの過去の決定を支持していた。
その一方で、一部の従業員はマスク氏が提唱する「有害なボットを排除し、推薦アルゴリズムの仕組みをより明確にする」という案を気に入っているともいわれている。(了)
出典元:BBC:Twitter employees speak out about Elon Musk(4/27)