ウクライナ軍の攻撃が迫り、ヘルソン中心部から住民が避難、ロシアも支援を発表
ロシア軍に占領されているウクライナ南部のヘルソン中心部から、住民が避難を始めたようだ。
ヘルソン州のトップが避難を呼びかけ
ロシアに任命されたヘルソン州の行政のトップであるウラジーミル・サルド氏は、テレグラムにおいて、ウクライナ軍のミサイル攻撃が迫っているとして、住民に避難を呼びかけたという。
またサルド氏は、ロシア政府に対して、住民の避難を支援してほしいと要請。
この要請を受け、ロシアのMarat Khusnullin副首相は10月13日、国営テレビにおいて、地域から住民を避難させると発表した。
12日にはすでにウクライナ軍がヘルソン州の5つの集落を奪還したと当サイトでもお伝えしていたが、今回の避難は、ウクライナ軍の攻撃が中心部に迫っていることを示している。
下のウクライナ国防省の投稿によれば、南部の戦線では、ウクライナ軍がわずか18分のうちに4機のロシア軍のヘリコプターを撃墜したという。
Productive morning, Ukrainian style.
Today, in just 18 minutes, service members of #UAarmy shot down 4 russian helicopters that were spoiling beautiful autumn skies in the south of Ukraine.
No place for Alligators here.
The local climate is hostile towards them. pic.twitter.com/KjT9U3GnPN— Defense of Ukraine (@DefenceU) October 12, 2022
「ロシア軍は、全滅させられる」
一方、EUのジョセップ・ボレル外交政策委員長は13日、ロシア軍が核兵器を使用した場合、ウクライナ領にいるロシア軍は、西側の攻撃により「全滅させられるだろう」と述べた。
ボレル氏は、ベルギーのブリュッセルで開かれた外交アカデミーのオープニングで演説し、核兵器が使用された場合の西側の対応について、次のように述べたという。
「プーチンは、『(核の使用などは)ハッタリではない』と言っている。まあ、確かに彼にはハッタリをかます余裕はないだろう。だからこそ、はっきりさせなければならない。ウクライナを支援する人々、欧州連合(EU)やその構成国、そしてアメリカ、NATO(の対応)も、ハッタリではないと。ウクライナへのあらゆる核攻撃は、核による答えではなく、軍事面における強力な回答を導くだろう。そして(ウクライナにいる)ロシア軍は、全滅させられるだろう」
NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長も、以前からロシアがウクライナに対して核攻撃を行った場合、「厳しい結果」に直面すると述べていた。
ただしNATOとしては、ウクライナは非加盟国であり、自衛条項の対象外であるため、ロシアに核兵器で対応する、と脅すまでには至っていない。(了)
出典元:The Guardian:Russian forces will be ‘annihilated’ if Putin uses nuclear weapons in Ukraine, says senior EU official – as it happened(10/13)