米保健当局、すべての中国人渡航者に新型コロナの陰性証明を求める
中国で新型コロナの感染が拡大しているとして、アメリカの保健当局は、中国人渡航者に対し、陰性証明を求めることを決定した。
イタリアの空港検査で半数が陽性
イタリアでは、中国が海外渡航の制限を撤廃したことを受け、ヨーロッパで初めて、中国からの入国者に対し、検査を義務付けてきたという。
そして実際に、ローマのフィウミチーノ空港とミラノのマルペンサ空港で、新型コロナの検査を実施してきたが、その結果、中国からの便で、乗客の半数が新型コロナの陽性だと判明した。
イタリアの保健相であるオラツィオ・シラーチ氏は「この措置(空港での検査)は、イタリア国民を守るために、ウイルスの変異株の監視と特定を保証するために不可欠である」と述べている。
アメリカや各国の取り組みとは?
このような事態を受け、アメリカも、中国からの旅行者に対し、陰性証明の提示を求めることにしたという。
これにより1月5日以降、中国からアメリカへの渡航者は全員、旅行の2日前までに新型コロナの検査を受け、飛行機に搭乗する前に陰性であることを証明する必要があるそうだ。
このルールは2歳以上の全ての人に適用される。またこのような規制は、すでに他の国でも行われているという。
例えば、マレーシアでは、中国からの旅行者に対し、新たな追跡・監視措置を発表。インドや韓国、台湾は、中国からの渡航者にウイルス検査を義務付けている。
日本では12月30日から、中国からの渡航者と、7日前までに中国本土に滞在したことのある入国者に検査を実施。この場合、ワクチンの種類や接種の有無にかかわらず全員、入国時に検査が必要になるという。
そして到着時に新型コロナの検査で陰性であるか、7日間の隔離を終えた陽性者だけが入国可能となる。
一方、イギリスでは、中国からの旅行者に対する渡航制限を検討していないという。
中国では、特に高齢者のワクチン接種率が低くなっており、また北京では、毎日の患者数の公表を中止し、集団検査も終了したため、新型コロナの広がりと感染の現状を確認することは、今まで以上に困難になっている。(了)
出典元:The Guardian:US to require arrivals from China to provide negative Covid test(12/28)