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新型コロナはタヌキから人間に感染した?科学者らが新たな調査結果を発表

新型コロナはタヌキから人間に感染した?科学者らが新たな調査結果を発表
Flickr_zoofanatic

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が、中国の水産物卸売市場で違法に販売されていたタヌキと関連している可能性を示唆する、新たな報告が発表された。

 

陽性のサンプルにタヌキの遺伝子

 

この調査では、まず中国疾病管理予防センターの研究者が、2020年1月に武漢の華南海産物卸売市場で採取された綿棒サンプル(床、壁、動物の入ったケージなど)の新しいデータを、オープンなグローバルゲノム配列データベース「GISAID」にアップロードしたという。

 

その後、ウイルス学者や生物学者を含む国際チームがサンプルをダウンロードし、分析を行った。

 

その結果、ウイルスが陽性となったサンプルには、いくつかの動物の遺伝子が含まれており、特に一般的なタヌキの遺伝子が大量に含まれていたそうだ。

 

その上で、研究チームは3月16日、SARS-CoV-2が武漢の華南海産物卸売市場で発生したと考えていると発表した。

 

もっとも、この結果はウイルスが間違いなくタヌキから人間に飛び火したことを決定的に証明するものではない。しかし研究チームは、これまでで最も強い自然感染説の証拠であると述べている。

 

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米情報機関でも2つの説に割れる

 

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、タヌキとの関連性が指摘されたことについて、次のように述べている。

 

「中国疾病管理予防センターからのデータは、2020年に武漢の華南市場で採取されたサンプルに関するものです。これらのデータは、パンデミックがどのように始まったかという疑問に対する決定的な答えを提供するものではありませんが、すべてのデータがその答えに近づくために重要です」

 

一方、アメリカのエネルギー省が2021年にホワイトハウスなどに提出した極秘文書によれば、新型コロナウイルスは、兵器プログラムの一部としてではなく、実験室の漏洩から発生した可能性が高いという。

 

その一方、アメリカの4つの情報機関の報告書では、感染した動物からの自然感染により、新型コロナの流行が始まったと結論づけている。

 

また国家情報会議の調査によると、CIA(米中央情報局)は依然として研究所からの漏洩説と自然感染説の間で決めかねているという。

 

ただ2021年の最初の報告書では結論は出なかったものの、新型コロナが中国の生物兵器プログラムの一部ではないという見解では一致しているようだ。(了)

 

出典元:ABC News:New report suggests COVID pandemic’s origins linked to raccoon dogs at Wuhan market(3/18)

出典元:The Guardian:Covid-19 likely came from lab leak, says news report citing US energy department(2/26)

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