パリの地下鉄で女性が出産、赤ん坊に25歳までの無料利用権をプレゼント


パリ市内と郊外を結ぶRER(パリ高速鉄道)。地下鉄Métro(メトロ)とも接続しており、パリを訪れたことのある人なら、利用した人も多いはず。

 

今回、そのRERの電車内で女性が出産するという出来事が起こった。しかもその後、赤ん坊に対し、25歳までの交通機関の無料利用権がプレゼントされたことで、さらに話題となっている。

 

月曜朝の電車内で予期せぬ出来事が

 

それは今月18日(月)の朝、RER A線の電車がパリの中心地であるAuber駅に入った時に起こったという。

 

女性が車内で男児を出産したのだ。

 

予期せぬ出来事に、電車の運行は一時停止となった。

 

そして、構内の運行情報モニターにも、出産の為に運行停止との案内が表示された。

 

赤ん坊に交通機関の無料利用権が贈られる

 

RATP(パリ市交通公団)によると、女性は産婦人科を訪れる途中だったという。

 

出産した後、女性と赤ん坊は救急隊員により駅近くのクリニックに運ばれた。母子ともに無事だったそうだ。

 

RATPは出産を祝い、この赤ん坊にメトロや市バス等、25歳まで使用できるパリ市内の交通機関の無料利用権をプレゼントしたことを発表した。

 

日本と異なる世間の反応

 

今回の出来事に対し、無料利用権が欲しくて今後車内で出産を試みる女性が増えるのでは、とRATPの対応に批判的な意見はあるものの、世間では概ね好意的に受け取られている。

 

「パリ発のとても美しいニュース。今朝、女性がRERで出産し、交通当局は男の子の赤ん坊に、25歳まで無料となる鉄道の旅を提供しました」

 

「赤ちゃんとお母さん、おめでとう」

 

「電車が止まったとても良い理由」

ここで思い出すのが、今年1月にJR常磐線で起こった同様の出来事だ。

 

女性が産気づき、隣にいた元看護助手の助けを借りて、電車内で出産したというニュース。

 

おめでたい、という声が挙がったものの、その後SNSでは「電車を止めて迷惑」、「自己管理ができていない」等、出産した女性に対する批判が相次いだ。

 

謝罪する日本、褒めるフランス

 

一方パリでは、女性に対し非難する人は皆無である。RATPも運行停止に対する説明はあるが、謝罪はしていない。

 

それどころか、母親を救護している状況でも、「全て順調です」「皆さん、良い一日を!」とツイートし、至って陽気である。

 

パリでは元々、交通機関の遅れは日常茶飯事で、人々は遅延に慣れてしまっているのかもしれない。

 

また、遅刻せずに会社や学校に行く、という感覚も日本と比べ薄いかもしれない。

 

しかし他人に対する寛容さという面では、フランス人の方がまさっているような気がする。一つの出来事から見える国民性の違いが興味深い。(了)

 

出典:msn comBaby Awarded Free Transportation for 25 Years After He’s Born on Paris Train (6/19)

出典:francebleuNaissance d’un bébé dans le RER A : la RATP lui offre la gratuité des transports jusqu’à ses 25 ans(6/18)