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100人以上に見送られ、ダウン症女性が32年間務めた店を辞めた日【過去のワダイ】

100人以上に見送られ、ダウン症女性が32年間務めた店を辞めた日【過去のワダイ】
TheCharlesRiverCenter/Facebook

とってもかわいらしかったり、とってもおもしろかったりするワダイは、何年経っても色あせないもの。過去のワダイシリーズでは、数年前のトピックの中から、今でも人々の心を動かすワダイを紹介する。

 

退職パーティのお知らせ

 

2016年8月、米マサチューセッツ州ニーダムにあるマクドナルドに、次のようなお知らせが掲げられた。

 

 

これは32年間務めてきたフレイア・デイヴィッドさんの退職パーティを、退職日となる8月29日の午前10時から午後1時まで行うとするものだ。

 

支援プログラムをきっかけに就職

 

フレイア・デイヴィッドさんはダウン症と共に生きる女性だ。当時19歳だった彼女が同店に就職するきっかけとなったのは、障害を持つ大人と地元の企業を結び付ける支援プログラムだった。1984年にプログラムを利用して研修に参加したフレイアさんは、6か月後に店の一員となった。

 

 

最初は店内の片付けといった簡単な作業を任されていたが、最終的にはフライドポテトを任されるようになったという。

 

実は一緒に研修に参加した仲間もいたが、研修を終えることができたのはフレイアさんだけだった。32年間働き続けることはもちろん、店の一員になることも決して簡単なことではなかったようだ。

 

そんな彼女は51歳になり、ダウン症の方に多い若年性認知症の症状が出始めたことから、安全を確保できなくなり、家族が退職を決意した。母親からそのことを聞かされたフレイアさんは、ショックを受けていたという。

 

退職パーティには100人もの人が訪れた

 

そして迎えた8月29日、フレイアさんの長年の功績をたたえるために、家族や友人、常連客、近所の住民などが次々と店を訪れた。その数は100人を超えていたという。

 

訪れた人々には、彼女が揚げたフライドボテトが無料でふるまわれた。

 

 

パーティは笑顔があふれるものだった。

 

 

地元にある発達障害者支援団体のCharls River Centerは、「発達障害を持つ人を雇うメリットを世界に広めてくれてありがとう!」とコメントしている。(了)

 

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