広東省の人たちが食べるサソリのスープが恐ろしい
ツバメの巣、熊の手、猿の脳みそ……中国料理は何でも食材にしてしまうが、毒針で知られたサソリまでスープの具になるのをご存知だろうか。
中国南部の広東省では、丸ごとのサソリを肉やスパイスと一緒に煮込んだスープが、普通に食べられているという。
デトックススープとして
中国語で「蝎子汤」という名前のサソリスープは、サソリ、ヘビの肉、豚肉、野菜をニンニクや生姜などのスパイスと共に3時間以上煮込んで作る。
サソリには毒があるので、そのままは使わず、下ごしらえをする。毒を抜く特別な技法があり、それに熟練した調理人しか作ることができない点は、日本のフグ料理に似ている。
サソリなんぞを使っているにもかかわらず、このスープにはデトックス効果があるとされており、地元の人たちはそれを期待して飲んでいるというのだから面白い。
ちなみに、漢方ではサソリを丸ごと乾燥させたものを「全蠍」といい、生薬として用いる。また、ある種のヘビにも薬効があるとされている。
美味しくて死にそう!?
写真を見ると、丸ごとのサソリが具のメインに見えるが、実のところ、これはダシがらなのだそう。
栄養分や旨味はスープに溶け出しており、殻だけが残っている。本来なら食べずに残すものらしいが、「ほとんどのお客は食べますね」と、地元飲食店の主人は言っている。
スープ全体としての味は、というと、ある海外メディアによれば「死んでも食べたい」ほど美味しいとのこと。(もちろんジョークも入っているのだろうが)また「ヘビの肉と豚肉はとても軟らかく、美味」であるそうだ。
下の動画は、広東省広州市でサソリスープを提供する店の様子。庶民向けのスープ専門店らしい。女性客が当たり前のようにサソリを食べている。
(了)
出典元:Odditycentral:Snake and Whole Scorpion Soup – A Dish That Makes You Sweat With Fear(2/18)
出典元:Baidu百科:蝎子汤