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アメリカの蒸留所が、カニのウイスキーを発売

アメリカの蒸留所が、カニのウイスキーを発売
Tamworth Distilling

100%カニではないのだが、フレーバーにカニを使った、カニ風味のウイスキーが登場した。商品名は「Crab Trapper(カニ漁師)」。200ml入り1瓶で65ドル(約8700円)だ。

 

バーボンにカニのエッセンス

 

この稀有なウイスキー「Crab Trapper」のベースはバーボン。それに、特製のカニのエッセンスとスパイスで風味をつけてある。

 

製造・発売元であるスピリッツメーカー「Tamworth Distilling」(アメリカ・ニューハンプシャー州)のオーナー・Steven Grasse氏の説明によれば、小さなカニを約90ポンド(約40kg)煮詰めてから抽出したエッセンスを使っているそう。

 

それでどんな味わいか、というと、同社のオンラインショップにこんな説明がある。

 

まず、軽いカニの香りがして、その後、マイルドなコリアンダーとベイ(ローレル)の香りが続きます。ベースのバーボンには、ほのかにメープルとバニラの風味があります。後味にはクローブやシナモン、オールスパイスの軽い刺激が残ります。

 

「これは、学生がパーティーでがぶ飲みするための酒ではありません。物事の深みや微妙な違いを楽しめる人たちが集まって、少しずつ味わいながら飲むためのものなのです」とGrasse氏は言っている。

 

侵略的外来種のカニを使用

 

それにしても、なぜカニなのか?

 

これにはちょっとした裏がある。実は、使われているカニが、いわゆる侵略的外来種のヨーロピアン・グリーン・クラブ(European green crab)というカニなのだ。

 

University of New Hampshire

 

蒸留所があるニューハンプシャー州の海岸では、今、このカニが大繁殖して困っているのだそう。捕獲するのは難しくないが、食材にならないのでどう処理するかが問題。

 

解決に取り組んでいたニューハンプシャー大学の研究者たちが、「ウイスキーにする」というアイディアを蒸留所に持ち込んだらしい。カニ・ウイスキー「Crab Trapper」の開発も、大学と蒸留所が協力して行った。(了)

 

出典元:UPI:New Hampshire distillery turns invasive crabs into whiskey(6/17)

出典元:Forbes:Invasive Green Crabs Turned Into Whiskey By Tamworth Distilling(6/15)

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