奴隷解放への抗議か?リンカーン記念館に「法をののしる」落書きが見つかる
アメリカのワシントンD.C.にあるリンカーン記念館において、落書きが発見され、現在捜査が進められている。
記念館の円柱に赤いスプレーで落書き
その落書きが発見されたのは8月15日、午前4時30分頃とされている。国立公園局によればそれには赤いスプレーが使われており、記念館の円柱に「法をののしる」趣旨の言葉が書かれていたという。
また近くにあるスミソニアン博物館の案内板もシルバーのスプレーで、アルファベットを並べた意味不明な落書きが書かれていたそうだ。
リンカーン記念館は南北戦争に勝利し、奴隷制度を廃止したエイブラハム・リンカーン元大統領を記念して建立されたもの。
まだ犯人は見つかっていないが、先日白人至上主義者による大規模なデモが行われたこともあり、現在捜査が進められているという。
南部連合の像が各地で撤去される
またバージニア州のシャーロッツビルで人種差別に反対する女性が、白人至上主義者の車にひかれて死亡する事件を受け、各地で南部同盟の像が撤去され始めた。
15日の夜には、メリーランド州のボルチモアで4体の南部連合の像が撤去されたという。これは市議会の投票において、満場一致で可決された結果を受けてのこととされている。
Crane is here at #Tubman (Wyman) dell park to remove the #JacksonandLee monument pic.twitter.com/rU8hqVYAcB
— Baltimore BLOC (@BmoreBloc) August 16, 2017
さらにニューヨーク市のブルックリンにある、Robert E. Lee将軍が飾った記念碑も取り外される予定で、ケンタッキー州のレキシントンにある南部連合の像も撤去される方針だとか。
大統領は「双方が悪い」とコメント
トランプ大統領はシャーロッツビルで起きた事件に関し、白人至上主義グループの名指しを避けていたことを批判され、14日にはオルタナ右翼やKKK、ネオナチといった名前を挙げて、彼らの暴力行為を非難。
しかし15日には、バージニア州での騒動では極左勢力(オルタナ左翼)にも問題があるとし、双方が悪いとするコメントを述べ、再び多くの批判を浴びているという。
そしてこのトランプ大統領の発言を受け、KKKの元最高幹部の1人は「大統領が極左勢力を非難してくれたことに感謝する」と述べたという。(了)
出典元:ABC News:Lincoln Memorial vandalized with explicit graffiti(8/15)
出典元:CNN:Baltimore mayor defends decision to remove Confederate statues overnight(8/16)