中国で流行中の顎吊り健康法で、男性が死亡
以前から疑問視されていた健康法により、1人の中国人男性が死亡した。その健康法とは、吊り下げたストラップに顎を引っ掛けてぶら下がるというもの。こうすることで、首と脊柱の神経にかかる圧力が減り、痛みをとることができると言われている。
人気が高まっていた健康法
海外メディアによれば、この健康法は、2017年頃に遼寧省瀋陽市出身のSun Rongchunという人物が、背中や腰の痛みを和らげるために考案したとのこと。
具体的なやり方は、というと、専用のストラップを高い場所に掛け、パッドの付いた部分で顎と後頭部の2カ所を支え、ぶら下がる。ぶら下がった後は、じっとしていてもいいし、宙に浮いた足を動かして運動してもいい。
考案されて以来、この顎釣り健康法は中国各地にじわじわと広まり、今では公園やアウトドアのフィットネスジムなどで、顎でぶら下がった人が日常的に見られるそうだ。
実践している人たちは「首や背中、腰の痛みに魔法のような効果がある」と言っているようだが、医師たちは何年も前から危険性について警告を発してきた。
重慶市の男性が死亡
今月15日、重慶市の公園にあるアウトドア・フィットネスのエリアで、57才の男性が死亡した。警察は、この男性が顎吊り健康法を実践してる最中に死亡したことを確認した。目撃者の1人は、「身体を揺らす時に強くやりすぎた」ことが原因だと言っている。また、別の目撃者は、この男性がストラップを正しく顎にかけなかったと証言している。
メディアの取材を受けた天津中医薬大学病院のZhao Qiang副院長は、次のように話す。
「このストラップを使った健康法は、病院で行われている腰椎けん引が基になっているのですが、だからと言ってお勧めすることはできません。神経や脊髄を傷め、下半身麻痺を引き起こすことさえあるのです」
現地メディアによれば、今回の男性の死因の詳細についてはまだ調査中であるとのこと。(了)
出典元:Odditycentral:Man Dies Trying to Exercise by Hanging from a Chin Strap(5/17)
出典元:The Straits Times:Man dies after exercising while hanging by his neck in China(5/16)