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マリウポリの製鉄所から市民の退避が進行中、国連と赤十字が関与【ウクライナ】

マリウポリの製鉄所から市民の退避が進行中、国連と赤十字が関与【ウクライナ】
Twitter/анісія

ウクライナ南東部の都市、マリウポリにあるアゾフスタル製鉄所に取り残されていた、市民らの避難が行われている。

 

約100人の民間人が避難

 

国連は声明で、「アゾフスタルに2カ月近く取り残されていた民間人(女性、子ども、高齢者)をザポリージャに避難させ、心理的ケアなどの緊急人道支援を受けさせることで、紛争当事者双方と合意した」と述べた。

 

ただし退避作戦はまだ進行中であり、護送中の民間人と人道支援者の安全を保証するため、現時点ではこれ以上の詳細を伝えないとも述べている。

 

赤十字国際委員会(ICRC)も声明で、「包囲されたアゾフスタル製鉄所から人々を移動させるための進行中の作戦で国連と協力している」とした上で、次のように述べた。

 

「ICRCは、国連や紛争当事者と連携して、安全な通路を確保する作戦が進行中であることを確認している。市民を避難させるための車列は4月29日に始まり、約230キロメートルを移動し、現地時間の土曜日の朝にマリウポリの工場(製鉄所)に到着した」

 

マリウポリの製鉄所には約1000人が取り残されていると言われているが、今回の国連と赤十字国際委員会の合同ミッションで、これまでに約100人の民間人が避難しているという。

 

ゼレンスキー大統領も認める

 

ウクライナのゼレンスキー大統領も5月1日、ツイートで次のように述べている。

 

「アゾフスタルからの市民の退避が始まった。約100人の最初のグループが、すでにコントロール下にあるエリアに向かっている。我々は明日、ザポリージャで彼ら(市民)と会うだろう。われわれのチームに感謝する。現在、彼らは国連と協力して、製鉄所内にいる他の市民の避難のために働いている」

 

 

またゼレンスキー大統領の顧問であるデイヴィッド・アラカミア氏も、次のように述べている。

 

「『アゾフスタル避難』と呼んでいる特別作戦は今日で3日目です。戦争が始まって以来、アゾフスタルの封鎖が始まって以来、我々は100人以上の民間人(小さな子供、女性、高齢者)を退避させることができた」

 

一方、マリウポリ市議会は5月1日、包囲されたマリウポリ市内から市民を避難させるチャンスがあるとし、市民に対し、現地時間午後4時に「ポートシティ」と呼ばれるショッピングセンター付近に集合し、ザポリージャ地域に避難するよう促した。

 

ロシア管理下の施設に80人が避難

 

ロシア国防省によると、現在80人の民間人がアゾフスタル製鉄所の「領域」から救出され、数キロ離れたロシアの管理下にある施設に避難しているという。

 

もっともこれらの人々が、アゾフスタル製鉄所「内」から退避してきたのかは明らかになっていない。

 

ただロシア国防省は「アゾフスタル工場からロシア兵によって避難させられた民間人は、ウクライナ政権の支配地域に向かうことを希望し、国連と赤十字国際委員会の代表者に引き渡された」と述べている。(了)

 

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: UN evacuation under way from Mariupol steelworks; Pelosi dismisses fears of provoking Russia – live(5/1)

出典元:CNN:Red Cross confirms Mariupol evacuation operation is ongoing(5/1)

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