まさに奇跡…ゴムボートで2カ月以上も漂流し続けたロシア人男性を救助
先日、ゴムボートで冷たい海を2カ月以上も漂っていた、ロシア人男性が救助された。
8月にサハリンに向けて出発
その男性とは、ミハイル・ピチュギン(Mikhail Pichugin)さん(46)だ。
彼は8月9日、兄のセルゲイさん(49)と甥のイリヤさん(15)と共にゴムボートに乗り、極東ハバロフスク地方から、サハリン島に向けて出発したという。
しかしその後、行方不明となり、10月14日の午後10時頃、出発地点から約1000キロ離れたオホーツク海で漂流しているところを、漁船によって発見され、救助された。
😯 The man drifted on a boat in the Sea of Okhotsk for more than two months. He was found alive 67 days later. His brother and nephew died.
The travelers set sail in early August. 46-year-old Mikhail Pichugin, 49-year-old Sergey Pichugin and 15-year-old Ilya Pichugin wanted to… pic.twitter.com/nNGoLV8Ckg
— Murat (@kharon1900) October 16, 2024
兄と甥は死亡、体重も大幅減
ピチュギンさんは結局2カ月以上も漂流して生き延びたが、残念なことに兄のセルゲイさんと甥のイリヤさんは、途中で死亡したという。
ピチュギンさんは、2週間分の食料と水しか持っておらず、100kgあった体重は、救助された時、50kgになっていたそうだ。
ピチュギンさんが漁師に語った内容によれば、甥のイリヤさんは9月初旬に死亡し、兄のセルゲイさんは体を洗おうとして、凍り付く海に転落し、亡くなったという。
その後、ピチュギンさんは兄と甥の遺体をボートに縛り付け、彼らが荒波に落ちないようにしたそうだ。
ピチュギンさんの妻、エカテリーナさんはロシア・メディアに対し、「これは一種の奇跡です」と語っている。
意識はあり、容体も安定
救助された時、ゴムボートにはセルゲイさんとイリヤさんの遺体が残されており、その後捜査当局が調査を行ったという。
救助されたピチュギンさんは、病院へ搬送されたが、意識はあり、低体温症にかかっている可能性が指摘されているが、容体は何とか安定しているそうだ。
ただ運輸当局は、安全規則違反の可能性について捜査を開始しており、ピチュギンさんが刑事告発され、最長7年の刑に処される可能性があるとの見方も出ている。(了)
出典元:The Guardian:‘It’s a kind of miracle’: Russian man survives 66 days adrift on inflatable boat(10/15)