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ノートルダム大聖堂の大火災、見守る群衆の間から美しい聖歌が響き渡る

ノートルダム大聖堂の大火災、見守る群衆の間から美しい聖歌が響き渡る
Twitter/Oriol Salvador

仏パリのノートルダム大聖堂で15日、大規模な火災が発生。世界的に愛されている歴史的建造物の大聖堂から巨大な炎が上がった。

 

崩れ落ちる尖塔

 

15日の午後6時50分頃、ノートルダム大聖堂の高層部分から出火し、屋根に燃え広がった。

 

 

やがて炎は尖塔にも燃え移り、心配したパリの人々が見守る中、ついに崩壊した。その瞬間がこちらになる。

 

 

取り乱したパリっ子や、ショックを受けた観光客らは信じられない面持ちでその状況を見守っていたという。

 

そして警察が現場付近への立ち入りを規制したため、数千人の市民や観光客らはセーヌ川に架かる橋や堤防の上に集まった。

 

聖歌を歌い始める人々

 

多くの人々はショックを受け、頭を抱え、涙ぐむ者もいたという。また集まった群衆の中からは、燃える聖堂を見守りながら、聖歌を歌う人々も現れた。そして彼らの歌う様子は、撮影されツイッターにも投稿された。

 

 


これら投稿は合わせて数十万回以上も再生されており、同時に多くのコメントも寄せられている。

 

「美しい、しかし同時に信じられないほど悲しい」

「恐ろしい悲劇の場所で、美しい歌声。私たち皆に神の祝福があらんことを」

「あなたたちと一緒に悲しんでいるわ」

「私は心からあなたたちに同情します」

「素晴らしい歌だ」

 

この投稿は歌の途中で終わっているが、彼らが歌っていたのは「Je vous salue Marie, Angélus(アヴェ・マリアの祈り、アンジェルス)」という題名で、次の歌になる。

 

多数の貴重な文化財は運び出される

 

消防当局の懸命の消火活動で16日未明には鎮火に向かい、建物の大規模な崩壊は免れた。寺院は一部が改修工事中で、屋根の上に組まれていた工事用の足場周辺から出火した可能性が指摘されている

 

ただし現時点では「失火」が原因とみられているものの、まだ確定していない。

 

パリ市当局者は寺院が保有する宗教芸術など、多数の貴重な文化財は運び出されるなどして焼失を免れたと述べている。

 

ノートルダム大聖堂は、1163年に建設が始まり、1世紀以上かけて完成されたという。日本でいえばちょうど、鎌倉時代に完成したことになる。

 

そして2013年には850周年を迎えており、フランスのゴシック建築を代表する建造物として歴史家に評価されているそうだ。(了)

 

出典元:REUTERS:アングル:「歴史が煙と消えた」、ノートルダム火災にパリ呆然(4/16)

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