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北朝鮮で違法行為が横行か?占い師の公開処刑から見えてくる現実とは?

北朝鮮で違法行為が横行か?占い師の公開処刑から見えてくる現実とは?

北朝鮮が“反社会主義者的行動”を理由に、2人の占い師を公開の場で処刑したという衝撃的なニュースを以前お伝えしたが、それについて米国資本のメディア「Radio Free Asia」が詳しく伝えている。

 

今年から再開された公開処刑

 

2人の占い師が公開処刑されたのは先月、北朝鮮北部に位置する清津でのこと。占い師らは銃殺によって処刑された。

 

銃殺された2人の女性占い師は、もう一人の占い師と共に3人で“Chilsungjo (Seven Star Group)”と呼ばれるグループを結成し、“迷信的活動”に従事していたとのこと。

 

情報筋によると、「彼らは3歳と5歳の子供を預言者の霊に取り憑かれているとして活動を行うために利用し、占いを行って金銭を受け取っていた」とし、処刑の目的は北朝鮮の政府当局者らに対して占い師を頼ることや、その他の“迷信的”な行動を止めさせることにあったという。

 

2人の占い師らの公開処刑に当たっては、「彼らは死刑を言い渡し、直ちに公開処刑を実行した」とのことで、またもう一人の占い師についても無期懲役の判決が下されたという。

 

このような公開処刑は司法当局により“社会秩序の維持”を図るため、今年から再開され、住民らはショックを受けているとのこと。

 

占い師の公開処刑の際には、数万もの人が処刑の瞬間を見ることを強制されたとのことで、情報筋によると「3月に行われた公判には、清津の工場や大学、家々から何万もの人々が参加することを強制された」という。

 

平壌の風景(Pixabay)

これまでに400人以上が処刑される

 

しかし北朝鮮において、これまで一体どれほど多くの人が処刑されてきたのだろうか。

 

実は正確な人数は明らかになっていないが、ソウルに本部を置く脱北者団体によって運営されるNGOが2月に発表したところによると、金正恩体制下においては2010年以降、421人もの政府当局者が粛清されたという。

 

その中でも金正恩の叔父で、権力者とされていながら2013年に粛清された張成沢氏のケースはよく知られている。

 

また国連が2014年に発表した報告によると、北朝鮮における公開処刑は1990年代に最も盛んに行われていた一方、報告書が発表された2014年時点においても行われていたとのこと。

 

さらに2013年にはその数が急上昇を見せていたことも指摘されている。

 

粛清された金正恩の実の叔父、張成沢氏(Wikipedia Common)

違法行為が今や一般的に

 

一方、近年北朝鮮においては、結婚や仕事上の取引などといった人生における重要な決定を行う前、占い師に相談することが一般的となっているそうだ。

 

情報筋によると、「高い地位にある政府当局者や司法当局者の家族でさえも度々、占い師のもとを訪れている」という。

 

また別の情報筋の話では、北朝鮮政府は高い地位にある政府当局者が“迷信的活動”へ関与していることを懸念。今回の公開処刑は、そのような中で占い師を見せしめとするものであったとしている。

 

他方で情報筋は「中央委員会は反社会主義者的行動の一掃と、社会秩序の維持を強調している。しかしこの命令に従うのは、市民にとっては難しいことだ」ともしている。

 

「法に従って生きていたら餓死してしまうと人々は恐れており、そのため誇張ではなく違法行為は今や一般的となりつつある」

 

近年一般的となっている違法行為は占いのみには留まらず、チョンジンにおいては2月にも、夜間の盗難を働くグループを結成した15から16歳の学生の公判が開かれたとのこと。

 

またこのような盗難行為により、チョンジンにおいては日没以降に歩く人を見かけることは珍しくなったという。

 

もっとも盗難グループは未成年だったために、厳しい刑を言い渡されなかったようだが、公開裁判にかけられる大人は死刑、もしくは少なくとも終身刑を言い渡されるため、住民らは恐怖の中で暮らしているそうだ。

 

北朝鮮の田舎の風景(Pixabay)

 

占いが一般的となっている中で起きた公開処刑。北朝鮮による残虐な人権侵害行為は一体いつまで続くのだろうか。(了)

 

出典:Radio Free Asia:North Korea Stages Public Executions to Strengthen ‘Social Order’(4/10)

出典:AFPBB:北朝鮮、「反逆者」張成沢氏を処刑(2013/12/13)

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