エルパソの銃乱射事件を受け、8chの創設者が掲示板の閉鎖を訴える
アメリカのテキサス州で3日、銃乱射事件が起きたことを受け、ネット掲示板「8ch(8chan:Infinitechan)」の創設者が、現オーナーにサイトを閉鎖するよう求めた。
20人が死亡、26人が負傷
テキサス州のエルパソで起きた事件では、スーパーのウォルマートにいた犯人が客に向かって銃を乱射し、これまでに少なくとも20人が死亡、26人が負傷したという。
犯人の男はその後、警察に拘束されたが、実はネット掲示板に白人国家主義「マニフェスト」なるものが書き込まれ、ヒスパニック系住民を狙った犯行と主張していたという。
まだ犯人がこの書き込みを行ったのかは明らかになっていないが、これを受け、「8ch」の創設者であるFredrick Brennan氏は、現在のオーナーに対し掲示板を閉鎖すべきだと呼び掛けたという。
Brennan氏はワシントンポスト紙に対し、次のように語ったそうだ。
「再び、テロリストは自分のメッセージを広めるために8chを使った。利用者がそれを保存し、広げると知った上で。掲示板は、自国のテロリストにとっては、受け身の(受け入れられやすい)観客なのです」
NZの銃乱射事件との結びつきも指摘
「8ch」は日本でいう「2ch(または5ch)」と同じで、利用者は匿名で書き込め、過激なメッセージを載せることができるという。
また4月にカリフォルニア州・ポートウェイにあるシナゴーグで起きた銃乱射事件や、3月にニュージーランドのクライストチャーチで起きた大量殺人事件との結びつきが指摘されてきたそうだ。(オルタナ右翼と繋がっているとの指摘も)
また今回の事件に関連した掲示板の書き込みには、「『テキサス州におけるヒスパニック系の侵略』に駆り立てられた」と記されており、また書き手は「クライストチャーチでの銃乱射事件に影響を受けた」と綴っていたそうだ。
しかも書き込みは読み手に対しても「自分の役割を果たせ!これ(メッセージ)を兄弟たちに広げろ!」と呼びかけていたとか。
掲示板サイトを明け渡す
Brennan氏は、2013年10月に「8ch」の掲示板を立ち上げたが、2016年にはオーナーとして活動することを止め、掲示板サイトを明け渡すことになったという。
そして現在、「8ch」の掲示板サイトは、ネバダ州を拠点にする企業「N.T. Technology」に登録されており、その会社はフィリピンに住んでいるアメリカ人ウェブ起業家のJim Watkins氏が所有。またその息子であるRon氏が、会社を経営しているそうだ。
今回の事件を受けてWatkins氏は「皆が元気であることを願います」とだけコメント。またニュージーランドのクライストチャーチで起きた銃乱射事件の時には、「無慈悲でぞっとするような暴力行為は、N.T. Technologyのせいではありません」と語ったという。
また当時彼は、自分の会社が警察当局に協力していると主張。「犯罪を真似するような書き込みをする、悪質なネット荒しは、自分たちの言葉が法律や私からも守られていないことに注意すべきだ」と訴えたそうだ。(了)
出典元:NYPost:El Paso mass shooting leads 8ch founder to call for site’s closure(8/4)