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仏の警察官が青年を射殺、パリで抗議活動が激化し、暴動・略奪も

仏の警察官が青年を射殺、パリで抗議活動が激化し、暴動・略奪も
Twitter/Jack Gelos

フランスの警察官が10代の青年を射殺したことを受け、各地で激しい抗議活動が起き、暴動へと発展した。

 

停車中に、警察官が銃を向ける

 

6月27日、フランスの警察官は、Nahel君(17)が運転する車を停めた。その後、Nahel君は胸を銃で撃たれて死亡した。

 

当初、警察は停止を命じたにもかかわらず、車が停止しなかったために発砲したと説明していたが、SNSに投稿された動画では、車が停止している時に、警察官がNahel君に銃を向けている姿が映っていた。

 

 

その後、車は急発進するも、衝突して停止。この時、警察官が走り去ろうとするNahel君に至近距離から発砲したとみられ、救助隊が到着するも、やがて彼の死亡が確認されたという。

 

青年を射殺した警察官は現在、殺人容疑で拘束されているが、実は交通取り締まり中の警察官の発砲による死者は、今年はNahel君を含めて2人おり、昨年は同様の方法で、13人が死亡しているそうだ。

 

そして今回、警察官による射殺事件を機に、パリなどでは激しい抗議活動が起き、暴動へと発展した。

 

車やゴミ箱に火をつける

 

まず事件が起きた夜、パリの西に位置する町、ナンテールでは、一連の抗議デモが発生。その後31人が逮捕されたという。

 

しかもその後も、抗議活動は過激化し、参加者は警察官にロケット花火を撃ち、通りにある車やゴミ箱に火をつけ、バスシェルターを破壊したそうだ。

 

 

機動隊は催涙ガスを使ってデモ隊を解散させたが、このような騒乱は、アスニエール、コロンブ、スルネス、オーベルヴィリエ、クリシー=ス=ボワ、マント=ラ=ジョリーの各町でも起きた。

 

また最新の情報によれば、29日の夜にもフランス各地では、コミュニティセンターや学校、市庁舎など、フランスの制度や国家を象徴する場所が襲撃されて、損壊。また暴徒たちが商店やスーパーマーケットにも放火し、略奪も横行したという。

 

 

このような暴動により、667人が逮捕され、29日の夜だけで249人の警察官などが負傷したと言われている。(了)

 

出典元:BBC:Anger in Paris after police kill teen in traffic stop(6/28)

出典元:BBC:Looting, fires and violence as 667 people arrested in France riots(6/30)

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