米同時多発テロの犠牲者の身元が、22年ぶりに確認される
2001年9月11日に、アメリカで起きた同時多発テロ。その犠牲者の身元が、20年以上ぶりに確認された。
1648人目と1649人目の犠牲者
ニューヨーク市の主任検視官は9月8日、世界貿易センタービルで亡くなった2人の犠牲者の身元が、22年ぶりに確認されたと発表した。
犠牲者の男女の名前は、遺族の意向により明らかにされていない。今回の2人は、2001年から身元が確認された犠牲者として、1648人目と1649人目になる。
同時多発テロでは、国際テロ組織「アルカイダ」のメンバーが民間航空機をハイジャックし、ニューヨークにある世界貿易センタービルのツインタワーに突っ込み、2700人以上が死亡したという
しかし、同時多発テロで死亡した犠牲者の40%にあたる、1104人の遺骨はいまだに発見されていない。
遺骨の30%以上は身元不明
調査官たちは、世界貿易センタービルの跡地、グラウンド・ゼロの現場から回収された何万もの遺骨を特定するために、何十年もかけてDNA鑑定を行ってきた。
ただ検視官事務所によれば、回収された遺骨の30%以上は、まだ身元が確認されていないという。
今回、判明した男性の身元は、2001年に回収された遺体のDNA鑑定によって確認。女性の方は2001年、2006年、2013年に回収された遺骨のDNA鑑定によって身元が確認されたそうだ。
今回の2人の身元確認は、2021年9月以来のものとなる。
各地でもテロの犠牲に
世界貿易センタービルのツインタワーへの攻撃から1時間も経たないうちに、「アルカイダ」のテロリストたちは、3機目の民間旅客機を国防総省に墜落させ、184人が死亡したという。
ワシントンD.C.に向かっていた4機目のハイジャック機では、乗客が機体の操縦をめぐってテロリストと争ったそうだ。
その後、ハイジャックされた「ユナイテッド航空93便」は、ペンシルベニア州シャンクスビル郊外の野原に墜落し、乗客乗員40人全員が死亡した。(了)
出典元:MNBC:Two 9/11 victims identified more than two decades after World Trade Center attacks(9/8)