P&Gが美肌メイク用インクジェットプリンターをこの夏発売 デジタルスキンケアの時代へ
P&G(プロクター ・アンド・ギャンブル)社が昨年開発したメイク用携帯インクジェットプリンター「Opté(オプテ)」が、いよいよ今年の夏に発売される予定だ。
「Opté」(正式名称は「Opté Precision Skincare System」)は肌を自動でスキャンし、シミやくすみ、ニキビ、傷、赤みなど不完全な状態の部分にだけコンシーラーを吹き付ける、携帯サイズのインクジェットプリンタ。
メイクが必要なのは肌の10%
昨年P&Gが発表した「Opté」は、これまで出荷が見送られていたが、今月開催されたデジタル技術見本市「CES 2020」に再び出展され、今年の夏に発売されることが分かった。
ハイテク技術が結集されている「Opté」だが、ユーザーにとっての大きなメリットは、最小限のメイクで最大の効果が得られることだろう。P&G社のリリース資料にはこう書かれている。
ほとんどの女性にとって、お肌のケアが必要なのは、約10%の部分に過ぎません。ところが、その部分をカバーするメイクや美白用セラムといった従来のものは、大雑把に広範囲に塗りつけることしかできませんでした。
新技術を利用したOptéを使うと、本当にカバーが必要な狭い部分だけを正確に隠すことができます。そうすることで、プロのメイクでも不可能だった、自然で完璧な見栄えを実現できます。
毎秒200フレームで肌スキャン
Optéに内蔵されたデジタルカメラは、毎秒200フレームで肌の映像を捉える。その映像データを、独自開発のアルゴリズムが即座に解析し、肉眼では見つけにくい色の差異まで発見する。
アルゴリズムの判断に応じて作動するプリンタは、既存のサーマルインクジェットプリンタと同じもの。インクカートリッジには、色をカバーする鉱物質顔料、シミ予防成分、保湿成分から成る専用の美容液「Opté Precision Serum」が入っており、目標とする範囲の肌色が周囲と同じになるまで吹き付けられる。
Optéを開発したP&G VenturesのLeigh Radford副社長は、スキンケア分野のデジタル化に期待を寄せ、次のように話す。
Optéは、今後我が社が追究する「デジタル・スキンケア」という新カテゴリを生み出します。また、そこに使われているテクノロジー・プラットフォームからは革新が始まります。
(了)
出典元:Daily Mail:Procter & Gamble debuts a handheld inkjet printer for your FACE at CES that uses algorithms to restore the natural-looking beauty of your by depositing makeup on your skin(1/10)
出典元:AP:Opte Precision Skincare Returns To CES 2020(1/3)