アイスランドの氷河が消失、NASAが33年前と比較した衛星写真を公開
アイスランドにあった氷河がほとんど失われ、その様子がNASAによって公開されている。
地表が露わになっている
その氷河とは、アイスランドの中西部にある「Okjökull 」だ。
ここには夏でも解けない氷河が16平方キロメートルに渡って存在していたが、現在ではついにそれが消失してしまったという。
NASAはその様子を衛星で撮影。写真をネット上で公開している。
ツイッターの動画では、1986年当時の写真と2019年のものが比べられているが、今年はすっかり白い部分がなくなり、地表が露わになった様子が映っていた。
On August 18, 2019, scientists will be among those who gather for a memorial atop Ok volcano in west-central #Iceland. The deceased being remembered is Okjökull—a once-iconic #glacier that was declared dead in 2014. https://t.co/IbwDha54cB #NASA #Landsat pic.twitter.com/pSFD08UohO
— NASA Earth (@NASAEarth) August 12, 2019
今年の熱波がさらに悪化させている
NASAの専門家たちは30年に渡り、この氷河が徐々に消失していくのを追跡してきたが、彼らによれば今年ヨーロッパを襲った熱波が、この地域における氷河が解ける問題をさらに悪化させているという。
また専門家は、氷河の終焉は単にエリアが縮小していく問題だけではないとしている。
そもそも氷河は雪から形作られるが、雪は長い間氷の中にぎっしり詰められた状態になっているそうだ。
やがて氷は自身の重さでゆっくりと傾斜を下っていくが、もはや「 Okjökull 」は流れていくだけの十分な量もなく、あまりにも氷が薄くなっているという。
このため「 Okjökull 」は、すでに2014年には消失したと宣言されていたが、今年の8月18日には解けた頂上に記念プレートを設置することが予定されているとか。。
世界中の氷河が後退している
アイスランド気象局の地質学者であるOddur Sigurðsson氏も、「氷河の状態は、年々ひどくなっています」と語っている。
また彼は2001年以来、記録的な厚さが続く19年のうち18年間を見てきたが、世界中でも全ての氷河が後退して(解けて)いるという。
さらにSigurðssonさんはアイスランドにある300の氷河のうち、56が消失していることを確認(記録)しているそうだ。(了)
出典元:MailOnline:Shocking Nasa images reveal how enormous Iceland glacier Okjokull has VANISHED in three decades thanks to soaring temperatures in the Arctic(8/13)
出典元:INDEPENDENT:This image of Iceland’s first dead glacier is a stark reminder that we need to act now(8/13)