ケニアで暮らす珍しい白いキリンの親子、密猟者によって殺される
アフリカでも非常に珍しい白いキリンが、密猟者によって殺されているのが発見された。
骨となった状態で発見される
その白いキリンは親子で、母と子供はケニアの Garissa郡にある保護区域「Ishaqbini Hirola Community Conservancy(保護局)」で暮らしていたという。
しかし先日、ケニアの野生動物局が最近、白いキリンを見なくなったとの通報を受け、現場へ急行。すると母と子が骨となった状態で発見された。
保護官は、キリンの親子が密猟者によって殺されたと見ており、死骸は少なくとも4カ月間発見場所に残されていたと考えられている。
保護局のMohammed Ahmednoor氏は、このような殺害が貴重で個性的な種を守ろうとしてきたコミュニティの努力を台無し(吹き飛ばす)にするものだとした上で、次のように述べている。
「今日は、イジャラ(町の名前)やケニア全体のコミュニティにとって悲しい日です。私たちは白いキリンを管理している世界でも唯一のコミュニティでした」
2016年に発見され注目を集める
このキリンの親子は2016年3月(CNNでは2017年)に発見され、その後欧米のメディアでも注目を集め、「USA Today」や「The Guardian」「National Geographic」などが一斉に報じた。当サイトでもこの親子について紹介している。
子供の白いキリンはもう1頭おり(この子供は現在も生き延びている)、合わせて3頭の家族は保護区内を自由に移動しながら暮らし、彼らを見ようと現地には多くの観光客も訪れていたという。
この白さは皮膚の細胞が色素を生み出せない「先天性色素欠如症」と呼ばれる遺伝的な状態とされており、このキリンの研究に多くの投資も行われていたとされている。
アルビニズムとは異なり、「先天性色素欠如症」の場合は柔らかい組織の中で黒っぽい色素を生み出すことがあるため、このキリンの目も黒かったそうだ。(了)
出典元:CNN:Rare white giraffes killed by poachers at Kenyan wildlife sanctuary(3/10)
出典元:BBC:Rare white giraffes killed by poachers in Kenya(3/10)