人道支援物資を搬入するため、ガザ地区の海岸に港を建設へ、米政府高官
アメリカの政府高官は、ガザ地区への人道支援物資搬入を可能にするために、海岸に臨時の港を建設する予定だと明らかにした。
今後、数週間以内に建設
ジョー・バイデン大統領は3月7日に一般教書演説を行う予定で、その中で今後数週間以内に、ガザ地区の海岸線に臨時の港を建設すると発表するという。
この港は米軍の技術者によって建設され、救援物資は地中海にあるキプロスのLarnaca港から発送されることになるそうだ。
港は一時的な桟橋になる予定で、完成すれば毎日トラック数百台分の支援物資が届けられることになるという。
この港の建設に関わる国々については、まだ明らかになっていない。今後、関与する国や人道支援団体などが共同声明を発表する予定となっている。
またアラブ首長国連邦が、この建設にも関与すると見られているが、彼らが軍を派遣するかどうかは、明らかになっていない。
US President Joe Biden will announce in his State of the Union speech that the US military will construct a temporary port on Gaza’s Mediterranean coast to receive humanitarian aid by sea, senior administration officials said https://t.co/zB6KP5Qgp7 pic.twitter.com/TUBVUUsuxB
— Reuters (@Reuters) March 7, 2024
人道支援団体の関係者も死傷
国連人道問題調整事務所(OCHA)の最新報告書によると、国連や人道支援団体が2月にガザ北部のWadi Gazaから支援物資搬入を計画していた24のミッションの内、イスラエルが許可したのは、わずか6件だけだったという。
またその他の物資搬入計画も、2月5日にイスラエル海軍が、国連の食料を積んだトラックの一団を攻撃したために、中止を余儀なくされたそうだ。
しかも人道支援団体の関係者も、イスラエル軍の攻撃により死傷しており、治安を取り締まるパレスチナ人の警察官も攻撃の対象にされているという。
スペインがUNRWAへ多額の支援
カナダ政府の高官は3月6日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に対して、資金拠出を再開すると明らかにしたが、トルドー首相は3月7日、その報道を否定した。
トルドー首相は、「ハマス」の襲撃にUNRWAの職員12名が関与したとする、国連の調査結果を待っているとし、記者団に対し「今日は何も発表しません。国連がこの組織内で何が起きているかを調査する中、引き続き注視していく」と述べるにとどまった。
一方、スペインのホセ・マヌエル・アルバレス外務大臣は、UNRWAのフィリップ・ラッザリーニ事務局長とのマドリードでの共同記者会見で、同機関に対し、2000万ユーロ(約32億円)を寄付すると明らかにした。
アルバレス外務大臣は「2000万ユーロはUNRWAが、ガザでの重要な活動を遂行できるようにするために与えられた」と述べたという。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: US to build port as Israel blocks aid via roads(3/7)
出典元:The Guardian:Biden to announce US will build port on Gaza shore for large-scale aid delivery(3/7)