米・ファーストフード店の最低賃金を引き上げ、時給が3000円へ
アメリカのカリフォルニア州で4月1日から、州内のファーストフード店で働く従業員の最低賃金が引き上げられた。
最低賃金が25%も上昇
カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は昨年9月、ファーストフード店の従業員の賃金に関する法案に署名した。
そして今年の4月1日から法律が施行され、カリフォルニア州のファーストフード店で働く50万人以上の従業員の時給が、16ドル(2426円)から20ドル(3032円)へ25%も引き上げられることになった。
この法律は、全米に少なくとも60店舗を展開するファーストフード店の従業員にのみ、適用されるという。
価格に転嫁する店も
しかしフランチャイズや一部の中小企業経営者らは、この最低賃金の変更に対し懸念の声を上げており、利益とのバランスをとるため、メニュー価格の値上げも検討しているそうだ。
メキシコ料理のファーストフード店「チポトレ(Chipotle)」のCEOであるJack Hartung氏は昨年11月の決算会見で、「我々は間違いなくこれ(賃金上昇)を(顧客に)転嫁するつもりだ」と述べていたという。
マクドナルドのCEOであるChris Kempczinski氏も以前、最低賃金の上昇は「競合他社すべてに影響を及ぼすインパクトだ」と述べていた。
ただし同氏は「マクドナルドは人件費の増加を相殺するために、値上げ以外の他の分野を模索するつもりだ」とも語っていた。
アメリカではインフレの影響もあり、州や各店舗によっても異なるが、マクドナルドの「ビッグ・マック」の値段が約793円(昨年7月)になるという。(了)
出典元:GMA:What to know about new minimum wage in California(4/1)