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イーロン・マスク氏が、トランプ大統領の予算案を批判し、2人の関係に亀裂が生じたと報じられている。

「政府効率化省の業務を阻害する」

起業家のマスク氏は5月27日に公開されたCBSのインタビューにおいて、トランプ氏が「大きくて美しい」と呼ぶ税制・歳出法案に「失望した」と述べたという。

この法案には、減税と移民法執行の強化が盛り込まれており、マスク氏はこれを「巨額の支出法案」と呼んだそうだ。

また連邦政府の財政赤字を増大させ、自らがトップを務めるDOGE（政府効率化省）の「業務を阻害する」ものだと批判したという。

下院で可決、上院で審議中

すでにこの法案は、下院議会で共和党により可決されており、現在上院で審議されている。

トランプ大統領は5月28日、大統領執務室で、自らの法案を擁護。「満足していない側面もあるが、他の側面にはワクワクしている」と述べ、さらなる法案変更の可能性も示唆した。

この法案では、減税措置の延長や国防費の増額、移民の国外追放のための資金の確保も含まれ、時間外労働に対する賃金とチップを一時的に非課税にする措置も含まれるという。

またメディケイド（低所得者への公的医療保険）の縮小や、4200万人以上のアメリカ国民が利用するSNAP（補足栄養支援プログラム）の縮小などの、大幅な歳出削減も含まれている。

野党の民主党議員もこの法案には激しく反対し、歳出削減は何百万人もの低所得層の国民に悲惨な結果をもたらすことになると警告した。

マスク氏はトランプ氏に対し、大統領選で少なくとも2億5000万ドルを支援していたが、5月28日には「X」への投稿で、「特別政府職員」の任期を終えたとし、トランプ政権から離脱する意向を示した。（了）

出典元：AP：Elon Musk criticizes Trump’s ‘big beautiful bill,’ a fracture in a key relationship(5/29)