あるヨーロッパの国で公共交通機関が全て無料へ、電車やトラム、バスも使い放題
ヨーロッパのある国で今後、公共交通機関の運賃が無料になるとして、注目を集めている。
列車やトラム、バスも無料へ
その国とはルクセンブルクだ。3月4日に連立政権の首相に就任したXavier Bettel氏(2期目)は、選挙期間中も環境に配慮することを優先課題として訴えてきたという。
そして以前から列車やトラム、バスなどの公共交通機関の全ての運賃を無料にする計画を立てていたそうだ。
このためBettel首相は、この夏からこの計画を導入する予定だと明らかにした。
深刻な交通渋滞
実は首都であるルクセンブルク市は、今まで世界でも最も深刻な交通渋滞に悩まされてきたという。
ルクセンブルク市には11万人が住んでいるが、それ以外の地域から40万人が通勤のために流入している。
またルクセンブルク全体の人口は約60万人だが、隣国のフランスやドイツ、ベルギーに住む約20万人が仕事のために、毎日国境を渡ってくるそうだ。
以前から支援策を打ち出す
このため以前から政府は、交通問題を解消するため、積極的に支援策を打ち出しており、昨年の夏も全ての子供と20歳未満の若者の運賃を無料にしたという。
また中学生が学校と自宅を往復する場合シャトルバスも無料にし、一般の乗客も2ユーロ(約237円)で最大2時間の距離まで利用できる運賃体系にし、この金額でほぼ国内全域を移動できるようにしたとか。
しかしながら、今回の公共交通を全て無料にする取り組みにも課題があり、まだ1等車や2等車の扱いなど決まっていないことが残っているとも言われている。(了)
出典元:The Guardian:Luxembourg to become first country to make all public transport free(3/5)