アフリカで「アドルフ・ヒトラー」と名乗る政治家が、選挙で勝利
アフリカ南西部のナミビア共和国で、意外すぎる名前の政治家が選挙に勝利し、注目を集めている。
「ナチスとは関係ありません」
その政治家の男性とは、「アドルフ・ヒトラー・ウノナ」さんだ。ヒトラーさんは先週、Ompundjaの選挙区で多数の支持を得て、評議員に当選したという。
しかしヒトラーさんは、ドイツ紙の「Bild」の取材に対し「ナチスのイデオロギーとは、何の関係もありません」と答えている。
ヒトラーさんは、植民地支配やマイノリティの白人支配に反対し、与党の「South West Africa People Organization(Swapo)」党から出馬。選挙区では85%の得票を得て、当選したそうだ。
Politician named Adolf Hitler wins election in Namibia https://t.co/6eVa4Gfo2s pic.twitter.com/IwsFaAaFgS
— New York Post (@nypost) December 3, 2020
ドイツの名前は珍しくはない
ナミビアは1884年から1915年まで、ドイツの領土の一部(植民地)だったため、未だにドイツ語を話す少数のコミュニティもあり、「アドルフ」といった名前も決して珍しくはないという。
またヒトラーさんは、自分の名前を付けた父親について「アドルフ・ヒトラーが何を表しているかについて、恐らく理解していなかったのではないか」と話している。
さらにヒトラーさん自身も子供の頃は、自分の名前が普通のものだと考えていたとか。ヒトラーさんは次のように語っている。
「私は成長するまで、この男が世界全体を征服したがっていたことに、気づきませんでした。私はそれらのこと(ナチスドイツ)とは全く関係ありません」
ヒトラーさんの妻は彼のことを「アドルフ」と呼んでおり、公にもこの名前で知られているため、今後も変更する予定はないという。
ちなみに1904から1908年に、ドイツ人の入植者らは先住民ヘレロ人とナマ人数万人を殺害。歴史学者らは、これらを20世紀で最初に起きたジェノサイド(大量虐殺)だとしている。(了)
出典元:NYPost:Politician named Adolf Hitler wins election in Namibia(12/3)
出典元:BBC:Namibia: Man named after Adolf Hitler wins local election(12/3)