米議会襲撃事件の特別委員会、トランプ前大統領の召還を全会一致で決議
アメリカの連邦議会襲撃事件を調査してきた下院特別委員会は10月13日、ドナルド・トランプ前大統領を召還することを全会一致で決議した。
議会襲撃事件の中心にいた人物
下院特別委員会は、すでに2021年1月6日に起きた連邦議会襲撃事件で、トランプ前大統領が2020年の大統領選挙の結果を覆そうとする陰謀の中心にいたと主張してきた。
そして13日に開かれた9回目の公聴会で、トランプ前大統領を召喚することを全会一致で可決した。特別委員会のベニー・トンプソン委員長は、次のように述べている。
「我々はドナルド・トランプがアメリカの民主主義をひっくり返そうとし、直接1月6日の暴力(議会襲撃事件)の結果になったことに、なんら疑いを残していません。彼は1月6日に起こったことの物語の中心にいる一人です。我々は彼から話を聞きたいのです」
またリズ・チェイニー委員は、次のように述べ、トランプ前大統領の召喚を求めた。
「今日の私たちの義務は、私たちの国と子供たち、そして私たちの憲法に対するものです。私たちは、このすべてを動かした男から直接答えを求める義務があります」
BREAKING: Liz Cheney calls for Jan. 6 Committee to subpoena former Pres. Trump: “Our duty today is to our country and our children and our Constitution. We are obligated to seek answers directly from the man who set this all in motion.” https://t.co/iWzOdKgwUh pic.twitter.com/6DGbRZswTu
— ABC News (@ABC) October 13, 2022
「大統領の召喚は前例がある」
この特別委員会は超党派の議員からなり、今までも数多くのホワイトハウスの元高官などから証言を求めてきた。
しかしトランプ前大統領は、この特別委員会を非難しており、今回の決議についても異議を唱えると見られている。
トンプソン委員長は、前大統領を召還し、議会で証言させることは異例だとしながらも、前例はあるとし、次のように述べている。
「前大統領への召喚状は重大かつ異常な行動であると認識している。だからこそ、特にこの問題は非常に重要であるため、アメリカ国民の目に触れる形でこの措置をとりたい」
今回の公聴会が、委員会にとって事件を調査する最後の機会になるようだが、委員たちは年内にも議会襲撃事件に関する報告書を発表する予定とされている。(了)
出典元:The Guardian:Jan 6 hearing updates: panel votes to subpoena Donald Trump – as it happened(10/13)
出典元:ABC News:Jan. 6 hearing live updates: Committee votes to subpoena Trump(10/13)