Switch news

知っておきたい世界のニュース

「西側が戦争を始めた」プーチン大統領が演説で語ったこととは?

「西側が戦争を始めた」プーチン大統領が演説で語ったこととは?
YouTube/Sky News

2月21日、ロシアのプーチン大統領はロシア議会の議員の前で演説を行い、あらためて西側を非難した。

 

ウクライナ人は西側の「人質」

 

年次教書演説において、プーチン大統領は、ウクライナでの戦争を始めたのは西側だと非難。さらにアメリカとの核軍縮条約「新START(新戦略兵器削減条約)」の履行を停止すると発表した。

 

またウクライナでの「特別軍事作戦」において、愛する家族を失った人々を支援するため、新たな基金を設立すると述べたという。

 

さらにプーチン大統領は、ウクライナの人々が、政治的・経済的・軍事的に占領を続けている西側諸国の「人質」になっていると主張。

 

ウクライナの政権が、国のために働いているのではなく、外国勢力の利益のために働いていると述べたそうだ。

 

その上で西側諸国が、ウクライナでの局地的な紛争を世界的な紛争に変えようとしていると主張。「我々は適切な方法で対処する。これは国の存亡にかかわる話だ」と語ったという。

 

「西側が経済的な侵略を始めた」

 

プーチン大統領は、占領したウクライナ東部や南部で昨年行われた住民投票についても言及。ウクライナのルハンスク州、ドネツク州、ヘルソン州、ザポリージャ州の市民を賞賛し、次のように述べた。

 

「あなた方自身が将来を決めたのです。ナチスの恐怖に脅かされながらも、君たちは自分の選択をした。隣で軍事行動が行われていたのに、ロシアと一緒になることを選択した。祖国と一緒になることを選択したのです」

 

またプーチン氏は、西側諸国がロシアに対して「軍事や情報だけでなく、経済的な侵略を始めた」と述べ、「彼らはこれらの分野の両方で目的を達せずにいる」とし、「ロシア経済は立て直され、制裁を始めた者たちは自らを罰している」と自慢げに語ったという。

 

しかし昨年のウクライナ占領地域で行われた住民投票には、数々の問題が指摘され、そもそも西側が経済制裁を行ったのは、ロシア軍がウクライナを物理的に侵略したことがきっかけだ。

 

「全く異なる現実にいる」

 

このような主張に対し、ウクライナ大統領府長官顧問のミハイロ・ポドリャク氏は、「彼(プーチン)は全く異なる現実にいる。これでは正義と国際法について対話する機会はない」と述べたという。

 

この演説はロシア国内でテレビ放送されたようだが、当時ロシア国営メディアのウェブサイトは、演説中に機能停止に見舞われたという。

 

ロシア国営のRIA Novosti通信は、この機能停止は分散型サービス妨害攻撃(DDoS攻撃)の結果であると発表している。(了)

 

出典元:The Guardian:Putin thought enemies would ‘roll over’ but he was wrong, says Joe Biden in major speech in Poland – as it happened(2/21)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top