フランスの議会で、インフルエンサーの収益化を規制する法律が可決
フランスで、インフルエンサーによる宣伝などを規制する法案が可決された。
一部のサービスのコンテンツを禁止
フランスの議会では6月1日、SNS上でのインフルエンサー・マーケティングを取り締まる新法が、全会一致で可決されたという。
インフルエンサー・マーケティングとは、人々が自分の評判を活用して、金銭と引き換えに製品やサービスを宣伝・支持することを指すという。
今回の新法では、インフルエンサーが美容整形手術やオンラインスポーツ賭博サイト、暗号通貨のような金融商品を宣伝するアフィリエイト・コンテンツを作成することが違法とされたそうだ。
法案によれば、この法律に違反したインフルエンサーや企業は、最高で2年の懲役と30万ユーロ(約4500万円)の罰金を科される可能性があり、プラットフォームへの投稿権が剥奪される可能性もあるという。
消費者が詐欺などに遭いやすい状況
フランスではこれまで、SNS上の商業活動を直接規制する法律はなく、消費者は詐欺や不正行為に遭いやすい状況にあったと言われている。
またフランスの視聴者を対象としたSNS上のコンテンツを作成しているインフルエンサーは、推定15万人いるとされている。
インフルエンサーは今後、お金が支払われているコンテンツ(アフィリエイト・コンテンツ)であることを表示するよう義務付けられ、コンテンツがフィルタリングや編集されている場合も、そのことを明らかにする必要があるという。
フランスの議員であるStéphane Vojetta氏は、ABC Newsに対して、次のように語っている。
「この法律は、オンライン広告に関する既存の抜け穴を塞ぐものでもあります。コンテンツ制作者は、製品やサービスの宣伝に関しては、フランスの既存の広告法に従わなければならなくなります」
フランス議会の上院はこの法律を全会一致で採択し、今後2週間以内に施行する予定とされている。(了)
出典元:ABC News:France passes law to regulate paid influencers, combat fraud(6/2)