パフィンという海鳥、紫外線で輝く不思議なくちばしを持っていたことが判明
パフィン(ニシツノメドリ)という海鳥のくちばしが、紫外線のもとで別の色に輝くことが明らかとなり、話題となっている。
人間には見えないUVカラーを認識できる
英紙INDEPENDENTによれば、研究者らは以前からパフィンという鳥が異性を惹きつけるための何らかの特徴を持っていると考えていたという。
しかもイギリスのノッティンガム大学に籍を置く鳥類学者、Jamie Dunning氏は前から常にパフィンのくちばしに注目してきたそうだ。
From holding 10 fish at the same time to brightening like a love light for prospective mates to GLOWING IN THE DARK, this may be the most interesting beak in the world. https://t.co/qzvW5gnW1m #puffins pic.twitter.com/aWVNHht176
— MotherNatureNetwork (@MotherNatureNet) April 8, 2018
またパフィンには人間と同じように赤や青や緑の色が見えるだけでなく、紫外線のスペクトルの端にある波長も感知できるとされている。
このことはパフィンが人間の見ることができないUVカラーを認識できることを表しており、それは人がUVライトのもとでしか見ることのできない色だという。
紫外線を当てると別の色が浮かぶ
そのためDunning氏は、冷凍庫に保管されていた死んだパフィンのくちばしに紫外線を照射。
すると見た目とは異なり、くちばしの薄いピンク色の隆起部分が蛍光に輝きだしたそうだ。
またDunning氏は死んだパフィンのくちばしの蛍光物質をテストし、その結果を仲間の研究者と一緒に論文にまとめあげ、現在発表されるのを待っているとか。
ただ今もなぜパフィンのくちばしが蛍光に輝くのか、正確な理由は分かっていない。
しかしDunning氏は、異性を惹きつける役割を果たしているのではないかと見ている。同氏は次のように語っている。
「パフィンの美しいオレンジ色のくちばしについて明らかなことは、繁殖シーズンのあとにはとれてしまう点です。冬の間、くちばしは小さくなり、茶色になります。彼らの装飾は特に繁殖シーズンに発達します。つまり異性を選ぶためなのです。それゆえ手掛かりは、このUVが異性へのシグナルとして適応したという点にあると思います」
現在、研究者らは生きたパフィンにも、実際に同じ蛍光色を放つ効果があるのかどうか調べたいとしている。(了)
出典元:INDEPENDENT:Puffins found to have hidden fluorescent beaks that may help them attract the opposite sex(4/7)
出展元:CBC:Puffin beaks are fluorescent and we had no idea(4/9)