世界最高齢とされるコアホウドリのメス、74歳で卵を産む
アメリカの生物学者が、かなり高齢の野鳥が卵を産んだことを確認した。
ミッドウェー島で生物学者が撮影
その野鳥とは、メスのコアホウドリ(Laysan albatross)である「ウィズダム」だ。
「ウィズダム」は、1956年に5歳くらいの時にタグが付けられ、現在74歳ほどになり、世界最高齢の野鳥と考えられている。
アメリカ魚類野生生物局(USFWS)は先日、太平洋のミッドウェー環礁国立野生生物保護区で、「ウィズダム」が新しいパートナーと共に、卵の世話をする様子を撮影した。その動画がこちら。
SHE DID IT AGAIN!
Wisdom, the world’s oldest known wild bird, is back with a new partner and just laid yet another egg.
At an approximate age of 74, the queen of seabirds returned to Midway Atoll National Wildlife Refuge last week and began interacting with a male. pic.twitter.com/6qomvs0rKL
— USFWS Pacific (@USFWSPacific) December 3, 2024
これまで30羽以上のヒナを返す
コアホウドリは通常12~40年しか生きられず、毎年ミッドウェー島には、繁殖のために200万~300万羽が訪れるという。
「ウィズダム」はこれまで30羽以上のヒナを孵し、2021年にも卵を孵化させたそうだ。
またコアホウドリは通常、パートナーと生涯を共にするが、「ウィズダム」は長生きしているため、すでに少なくとも3人のパートナーを失っていると考えられている。
保護区を監督している野生生物学者のジョン・プリスナー氏は、ウィズダムと同年齢の鳥は他に知らないとし、次のように述べた。
「本当に驚くべきことです。ウィズダムは世界中の人々の興味をそそっているようです。私たちは毎年、ウィズダムが戻ってくるのを、息をひそめて待っているんです」
プリスナー氏によれば、ウィズダムにはまだ次のヒナを育てるエネルギーと本能があるようで、卵が孵る確率は70~80%だという。
アホウドリの親鳥は抱卵を行い、ヒナが孵ると餌やりを分担するそうだ。(了)
出典元:BBC:World’s oldest known wild bird lays egg at 74(12/4)