4000年前の5歳児の頭蓋骨、中央アジアで最古の外科手術の痕跡を発見

ウズベキスタンの遺跡から発掘された子供の頭蓋骨が調べられ、中央アジアで最古の外科手術の痕跡が残っていたことが明らかにされた。
アジア全体でも最古の外科手術
イタリアとウズベキスタンの研究チームは今年の4月、アフガニスタン国境に近いバクトリア北部地域で遺跡を見つけ、5歳前後で亡くなった子供の骨格を発見した。
この子供は今から約4000年前の青銅器時代に生きていたとされ、5歳児の隣には、3歳前後で亡くなった子供の遺体があり、2人は1つの墓に埋葬されていたという。
そして5歳児の頭蓋骨には、石器または骨器を用いた「穿頭術の明確な痕跡」が見られたそうだ。「穿頭術」とは、頭蓋骨に穴を開け、血腫や異物を除去する手術とされている。
研究者らによると、これは中央アジアにおける最古の外科手術の記録であり、アジア全体でも最古の外科手術の事例の1つだという。
オクサス文明の中心都市
発掘調査は先史時代の集落、Djarkutanに焦点を当てて行われ、研究者らは子供の墓を紀元前3千年紀後半のものと特定した。
Djarkutanは、オクサス文明(Oxus civilization)の中心都市で、この文明は紀元前2500年頃から1500年頃まで、中央アジアを支配した初期青銅器時代の文化とされている。
オクサス文明は、この地域の河川沿いやオアシスを中心に発展し、高度な農業経済と豊かな物質文化を生み出したが、その後、重要な河川の干上がりを引き起こした気候変動が原因で、衰退したと考えられている。

手術の痕跡に残る謎
穿頭術は古代の一部の地域で、比較的よく見られ、てんかんや偏頭痛、行動障害などの治療を目的としていた可能性があるという。
しかし研究者らは、当時の「医療と儀式の境界線」は、現在よりもはるかに曖昧だったと指摘している。
また今回、手術が幼い子供に対して行われたという事実は不可解だとし、研究者は声明でも次のように述べ、疑問を呈した。
「町の中で、どの『専門家』集団がこのような手術を行ったのか?このような手術には、どのような解剖学的・外科的知識が必要だったのか?そして、なぜ5歳の子供だったのか?」
その上で、研究者たちは今後、数カ月にわたるさらなる調査で、これらの疑問に答えたいと考えているという。(了)
出典元:Livescience:Bronze Age 5-year-old’s skull found in Uzbekistan is the oldest known evidence of surgery in Central Asia(5/31)

























