Switch news

知っておきたい世界のニュース

地下に広がる菌類ネットワークは想像以上に広大、新たな研究で判明

地下に広がる菌類ネットワークは想像以上に広大、新たな研究で判明
YouTube_SPUN

地下に存在する菌類のネットワークが調査され、想像以上に広がっていることが明らかにされた。

 

一直線に並べると11京km

 

この研究を行ったのは、アメリカを拠点とする菌類専門の国際的研究機関「地下ネットワーク保護協会」の進化生物学者である、ジャスティン・スチュワート氏が率いる研究チームだ。

 

研究チームは、菌糸ネットワークの分布と密度を示す世界初の地図を作成するため、過去322件の研究で採取された1万6669個の土壌コアのデータを収集。

 

さらに気候、土壌化学、植生、菌糸密度に関する情報を用いて、世界中の表土1平方キロメートルごとに、「アーバスキュラー菌根菌(Arbuscular mycorrhizal fungi)」の分布を人工知能で予測した。

 

その結果、表土における菌糸密度の平均が、1立方センチメートルあたり4.4mであることを発見。すべての菌糸を一直線に並べると、その長さが11京km(110 quadrillion km)になると推定されたという。

 

この長さは、地球から太陽までの距離の約10億倍、あるいは天の川銀河の幅の約10%に相当するそうだ。

 

膨大な量の炭素を吸収

 

「アーバスキュラー菌根菌」は、菌糸と呼ばれる微細な枝分かれした糸状構造で構成されている。

 

これらの菌糸ネットワークは、植物から炭素を受け取る代わりに窒素とリンを供給し、双方向のパイプのような役割を果たしているという。

 

その結果、この菌類は膨大な量の炭素を吸収し、ある推定によると年間約43億トンの二酸化炭素を吸収しており、これは2021年の世界の化石燃料排出量の約11%に相当するそうだ。

 

菌糸密度が最も高かったのは野生の草原で、1立方センチメートルあたり6.6mとされ、最も低かったのは栽培樹木で1立方センチメートルあたり3.8mだったという。

 

研究チームは、どの農業慣行が菌糸密度に最も大きな影響を与えているかを特定できていない。しかし研究者らは論文において、殺菌剤やリン・窒素肥料が農地の表土における、菌糸密度の相対的な低さを説明できる可能性があると述べている。

 

さらに地図を正確にするためには、まだ熱帯雨林や砂漠などの一部の地域で、より多くのサンプリングが必要になり、研究者たちはこれらのギャップを埋めるために積極的に取り組んでいるそうだ。

 

今回の研究論文は2026年6月11日付で、科学雑誌「Science」に掲載された。(了)

 

出典元:Livescience:Earth’s underground fungal network is so massive, it would span 10% of the Milky Way, map reveals(6/11)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top