フィンランド上空に不思議な色の雲が出現、奇妙すぎて住民らが震えあがる
オーロラが現れた上空に奇妙なカラフルな雲が現れ、多くの住民らが困惑したという。
ガスを放出し、カラフルな雲が生まれる
それが姿を現したのは、フィンランド北部。映像も撮影されており、そこには何とも奇妙な形の雲が映っていた。
これを見たフィンランドやスウェーデンの住民らは、得体のしれないものだとして恐怖を覚えたという。
しかしこれは、オーロラがどのような役割を果たしているのかを知るため、または極カスプ内で起きるプロセスを研究するための「AZURE(Auroral Zone Upwelling Rocket Experiment)」という実験で、NASAが資金を出したものとされている。
実験では4月5日、フィンランド北部にある基地から2台のBlack Brant XI-A観測ロケットが打ち上げられたそうだ。
ロケットは地上から320kmの上空へ到達。そこであるガスを放出し、不思議な色の雲を作り出した。その場面がこちら。
Time-lapse of @nasa AZURE mission launching 2 sounding rockets from @AndoyaSpace about 4 hours ago. They created glowing clouds (background is real aurora) to study and track the flow of particles in the ionosphere @NASA_Wallops @TamithaSkov @StormHour @chunder10 @B_Ubiquitous pic.twitter.com/sFiCCP9LdY
— Adrien Mauduit (@ADphotography24) April 6, 2019
雲の流れから粒子の動きを追跡
そもそも極カスプとは、太陽からの粒子を地球に届けたり,地球の粒子を宇宙に逃がしたりする磁気圏の領域のことで、そこでは磁力線が大気内で曲がって(屈んで)いるという。
そしてこの曲がっていることによって、宇宙からの物質と地球の粒子との混合を可能にさせているそうだ。
打ち上げられたロケットには、センサーが取り付けられており、大気の濃度や温度を感知。ある条件に達した時、ロケットから追跡用のガスが放出された。
それが落下する際、雲はイオン化され、色のついた雲を生み出す。これによって科学者らは、粒子の流れを追うことができたという。
アメリカにあるNASAゴダード宇宙飛行センターのMiles Hatfield氏は、次のように語っている。
「これらのカラフルな雲の動きを地上に設置されたカメラで撮影し、刻一刻と変化する位置を立体的に三角測量して追跡することにより、異なった高度に渡り、2つの鍵となる電離層の領域における粒子の水平及び垂直な流れに関する、貴重なデータを提供してくれました」
「もし私たちが謎めいた美しいオーロラの影響を理解するつもりならば、このような測定は非常に重要です。これらの結果は、影響をよりよく理解するための鍵となるでしょう」(了)
出典元:METRO:Nasa fired tracer rockets into the Northern Lights and the results were amazing(4/8)
出典元:NYPost:NASA confirms ‘strange blue lights’ over Arctic were rockets, not aliens(4/9)