新型コロナの変異株に対応できる「ユニバーサル・ワクチン」、英で1年以内に開発か
現在、イギリスでは新型コロナウイルスの変異株にも対応できる、「ユニバーサル・ワクチン」の開発が進められようとしている。
ウイルスの核をターゲット
イギリスのノッティンガム大学の研究者と、ガンのワクチンを開発してきた会社「Scancell」はチームを組んで、現在新型コロナの「ユニバーサル・ワクチン」の開発を目指しているという。
このワクチンはウイルスのスパイク・タンパク質ではなく、核となる部分をターゲットにしたものになるそうだ。
これにより。新型コロナが変異するたびに、ワクチンを微調整し続ける必要がなくなり、あらゆる変異にも対応できると考えられている。
Exclusive: ‘Universal vaccine’ that can conquer all variants could be available within a year thanks to British scientists$sclp #COVIDVaccine
— SCANCELL (@scancellpharma) February 13, 2021
コアは変異しにくい可能性
オックスフォード大学とアストラゼネカのワクチンは、新型コロナのスパイク・タンパク質をターゲットにしており、その分早く作ることができるが、ウイルスがさらに変異した場合、効果が弱まる可能性があるという。
しかしこの「ユニバーサル・ワクチン」は新型コロナウイルスの核にあるタンパク質をターゲットにしており、それらはスパイク・タンパク質よりも変異しにくいと考えられているそうだ。
「Scancell」の研究者は特に、ウイルスのコアにある「ヌクレオカプシド・タンパク質」に注目しており、ワクチンが開発され、マウスの実験でも良好な結果が出れば、今年の後半から人間への臨床試験を行いたいと望んでいる。
世界中で開発が進められている
現在、ベルギーのバイオテック「myNeo」やフランスの「Osivax」なども含めて、世界中の研究者が変異株にも対応できる「ユニバーサル・ワクチン」の開発を進めているという。
「Scancell」も、資金援助をしてくれるパートナーが見つかり、治験の結果も良好であれば、「ユニバーサル・ワクチン」を1年以内に開発(準備)できるだろう、と語っている。(了)
出典元:METRO:‘Universal vaccine’ that works on all Covid variants could be ready within a year(2/13)