英で非常に珍しい雌雄同体のナナフシを発見、自然史博物館の専門家も認定
イギリスでかなり珍しい雌雄同体のナナフシが見つかり、注目を集めている。
脱皮した時、体の半分の色が異なる
そのナナフシは「Diapherodes gigantea(green bean stick insect)」と呼ばれる種で、「チャーリー」という名前が付けられていた。
「チャーリー」はイングランド東部の街、サフォークに住む女性、Lauren Garfieldさんによって飼育されていたが、脱皮した時、体の半分が明るい緑色、半分には茶色の羽がついていたという。
通常、メスの体が明るい緑色をし、オスが茶色の体をしているため、その後Garfieldさんは不思議に思い、「チャーリー」の写真をフェイスブックに投稿した。
実験用でも発現確率は0.05%
Garfieldさんはその後、ロンドンにある自然史博物館の昆虫専門家・Paul Brock氏と連絡を取り、写真を交換。さらに「チャーリー」を送り、調べてもらったという。
その結果、「チャーリー」がこの種では、初めて報告された「雌雄同体」であることが確認されたそうだ。
Brock氏は取材に対して、次のように述べている。
「Diapherodes giganteaで雌雄同体が報告されたのは初めてです。人工的に掛け合わされた他の種では、いくつか知られています。ただ、ナナフシを飼育している人の多くは雌雄同体を見たことがありません。1958年、ある著者は1901年からヨーロッパなどで飼育されている実験用ナナフシ(Carausius morosus)の雌雄同体出現の可能性を0.05%と発表しています」
しかし「チャーリー」も含めて、雌雄同体の個体は生殖器がきちんと形成されていないため、オスのようであっても、メスときちんと交尾することはできないと考えられている。(了)
出典元:BBC:Natural History Museum confirms stick insect is male and female(2/17)