パグ犬は他の犬に比べ、深刻な健康上の問題を抱えている:英研究
パグという犬種の研究が行われ、健康上の問題を多く抱えている可能性が指摘された。
パグと他の犬との健康状態を比較
この研究を行ったのは、イギリスの王立獣医カレッジの研究者たちだ。
彼らは4308匹のパグと、2万1835匹のパグではない犬の健康状態を比較。
その結果、パグは他の犬と比較して、1年間に1つ以上の障がい(病気など)が記録される確率が約1.9倍多いことが明らかになったという。
このことから、パグの健康状態が他の犬とは大幅に異なり、悪化しており、「もはや健康面から典型的な犬と見なすことはできない」ほど、パグが深刻な健康問題に直面していることが示唆されたそうだ。
最もリスクの高い呼吸器疾患
そもそもイギリスのパグは、他の犬と比較して、年間に1つ以上の障がいを経験する可能性がほぼ2倍だとされてきた。
この研究結果について、ケンブリッジ大学に勤務する獣医師のMyfanwy Hill博士は「驚きではない」と語っている。
Hill博士によれば、パグの脳は小さすぎる箱(頭蓋骨)に押し込められ、他の軟組織もより小さなスペースに押し込められているという。
このため、パグが直面する多くの問題、例えば呼吸や皮膚、背中の問題などが引き起こされるそうだ。
特に呼吸の問題である「短頭種閉塞性気道症候群」は、パグで最もリスクの高い疾患であり、交配された品種は、ほぼ54倍以上もこの病気の条件を持っている可能性があるとか。
皮膚病やヘルニアの危険も
今回の研究では、パグが皮膚感染症のリスクも高いことが判明した。ヒル博士によると、「パグは顔の大きさに対して必要以上の皮膚を持っている」ため、皮膚感染症が起こり、痛みやかゆみを生じさせることがあるという。
さらに尻尾は、実は「椎骨の奇形」を示しており、椎間板ヘルニアが多くなる可能性があるそうだ。(了)
出典元:BBC:Pug health so poor it ‘can’t be considered a typical dog’ – study(5/18)