トイレに蓋せず流すと盛大に飛び散ることが判明:大学調査
トイレを流す時、排泄物の粒子を含んだ水煙が、ものすごい勢いで立ち昇っていると科学者たちは言う。その様子を可視化した動画を見れば、誰でも流す前に蓋を閉じたくなるだろう。
レーザー光で見えない水煙を可視化
アメリカ・コロラド大学ボルダー校の研究者チームは、実験室に水洗トイレを設置し、そこにレーザー光を照射して、水を流したときに立ち昇る水煙(いわゆるエアロゾル)を撮影した。
便器はアメリカで用いられている標準的な形のもので、便座は下ろされた状態だ。
水煙は、通常人の目には見えないが、レーザー光に照らされるとグリーンに光る。
実験前、研究者たちは、「エアロゾルが宙に浮き上がる」ことは予想していたが、まさか「ロケットのように噴き上がる」とは思っていなかったそうだ。
その様子がYouTubeに投稿されている。画面左は肉眼で見た様子。右はレーザー光でエアロゾルを光らせたもの。
便器の上1.5mまで昇った
発表された論文によると、この水煙(エアロゾル)は秒速6.6フィート(約秒速2メートル)の初速で噴き上がり、8秒後には便器の上空4.9フィート(約1.5メートル)まで昇ったとのこと。
研究グループのリーダーであるJohn Crimaldi教授はこう話す。「見えないものならば、なかったフリをするのは簡単です。しかし、この動画を1度見てしまえば、トイレをこれまでと同じように流そうとは思わなくなるでしょう」
エアロゾルの粒子のうち、大きいものは便器の中や周辺に落下するが、5ミクロンより小さなものは、数分間にわたって空気中を漂うそうだ。
「汚物を効率的に便器から流し去る、というのが水洗トイレの目的ですが、実際はそれと反対のこと、つまり上に向けて噴射するということもやっているのです」とCrimaldi教授は言う。(了)
出典元:CBS News:Toilets spew invisible aerosol plumes with every flush – and scientists used high-powered lasers to illuminate and photograph them(12/8)
出典元:Metro:After watching this toilet flushing video you’ll never leave the lid open again(12/8)