日本で介助犬の利用者が公共の場で差別を受けている、調査で明らかに


レストランやショップなど、日本国内の公共の場において、介助犬の利用者が差別を受けていることが調査によって明らかとなった。

 

回答者の6割以上が入店拒否を経験

 

この調査を行ったのは公益財団法人アイメイト協会。

 

同協会は2016年4月1日の「障害者差別解消法」施行から2年を迎えるのを目途に、今年2月までの10か月間に介助犬の利用者235人に対して調査を行い、119の有効回答を得たとしている。

 

それによると、回答者の63%もの人が介助犬を連れていることを理由に、レストランやショップなどの施設への入店を断られた経験があるという。

 

一方、昨年3月に行われた調査においては、同様の質問における結果が62%となっており、今回はそれよりも1%ほど上昇したものとなってしまった。

 

また68.1%もの介助犬の利用者が、より多くの取り組みが行われる必要性があると訴えているという。

 

 

入店拒否を受けた場所の最多はレストラン

 

今回の調査においては、介助犬の利用者が具体的に入店や利用を断られたシーンについても調べが行われた。

 

それによると、78.7%もの人がレストランでの入店拒否を受けた経験があると共に、続いて28.0%もの人がタクシーの利用を断られたことがあるとしている。

 

また21.3%もの人は宿泊施設の利用を断られたことがあるとすると共に、13.3%もの人に至ってはスーパーマーケットやコンビニへの入店を拒否されたとしている。

 

 

他方で入店や利用を拒否された場合の対応としては、介助犬についての理解を促し入店や利用を許可してもらえるよう説明を行ったとする人が68.0%となっており、さらに26.7%もの人は介助犬が大人しく周囲に迷惑をかけないことを見せたとしている。

 

またこの結果としては、50.7%もの人が入店や利用を認められたとする一方、28.0%もの人はそれでも入店や利用を行うことができなかったと答えている。

差別は入店時のみに留まらず

 

一方、調査によると介助犬利用者に対する差別は、入店時のみに留まらないことも明らかとなっている。

 

入店拒否以外でも、差別を受けた経験があるとする人は全体の26.9%に至っており、その中でも43.8%もの人が許可なく写真や動画を撮影されたとしている。

 

さらに34.4%もの人が、見知らぬ人から突然手や体を掴まれた経験があるともしている。

 

アイメイト協会の代表塩屋隆男さんは、これについて「(介助犬という)歩行手段によって、視覚に障がいがある人に対して起こる差別は人権とも関わる問題だ。障がい者の人に対して社会が優しくなることを望んでいる」としている。

 

介助犬を連れた人に対して、これだけ多くの差別が起きていることが明らかとなった今回の調査。

 

アレルギーの問題などもあるが、障がいを持つ人の手となり足となる介助犬に対する理解が広まり、差別が起こらなくなることを願うばかりだ。(了)

 

出典:The Japan Times:Survey finds many guide dog owners are discriminated against in shops, restaurants despite ban of practice(4/3)

出典:弁護士ドットコム:盲導犬同伴の障害者、入店拒否など「嫌な思い」9割…法的な罰則はないのか?(2016/6/6)

出典:公益財団法人アイメイト協会