イスラエル軍が国連の物流センターを攻撃、1人の職員が死亡、22人が負傷
イスラエル軍は、ガザ地区南部にある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の施設を攻撃し、犠牲者が出ている。
南部のラファにある国連施設を攻撃
イスラエル軍は3月13日、南部のラファにあるUNRWAの物流・食料配給センターを攻撃したという。
この攻撃で国連の職員、少なくとも1人が死亡、22人が負傷した。UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長は、次のように述べて非難した。
「ガザ地区に残る数少ないUNRWAの物流センターに対する今日の攻撃は、食料供給が枯渇し、飢餓が蔓延し、一部の地域では飢餓に陥っている中で行われた。(略)国連とその人員、施設、資産は常に保護されなければなりません。私はこれらの違反に対する、独立した調査と説明責任の必要性を改めて求めます」
UNRWAによると、国際法で保護されているにもかかわらず、これまで国連の建物の150以上が被害を受けており、イスラエル軍の攻撃により、国連の施設に避難していた400人以上が殺されているという。
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At least one @UNRWA staff member was killed and another 22 were injured when Israeli Forces hit a food distribution centre in the eastern part of #Rafah south of the📍#GazaStrip
Full Statement ⬇️https://t.co/oHTpJcve4s pic.twitter.com/19wfeeqh2I
— UNRWA (@UNRWA) March 13, 2024
避難民のため「人道的なエリア」を作る
イスラエル軍のダニエル・ハガリ報道官は13日、南部のラファへの侵攻に先立ち、パレスチナ人の避難民を、ガザ地区中心部に移動させる計画があるとし、次のように語った。
「私たちは、140万人、あるいは少なくとも140万人のかなりの部分を(ラファから)移動させることを確実にする必要があります。それはどこか?『人道的な島(エリア)』です。私たちは国際社会と共に、それを作り上げるつもりです」
ハガリ氏は、これらの島(エリア)が、避難するパレスチナ人に仮住まい、食料、水、その他の必需品を提供すると述べた。
ただし、まだラファからの民間人の避難がいつ行われるのか、またイスラエル軍のラファへの侵攻がいつ行われるのか、については明らかにしていない。
アメリカ政府はこれまで、民間人を保護する明確な計画がなければ、イスラエル軍のラファへの侵攻を支持しないと述べてきた。
またイスラエル側はこれまでも、空爆や攻撃を行う前に、パレスチナ人に「安全地帯」を指定してきたが、そのエリアでも多くの民間人が殺害されてきた。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: ‘Humanitarian islands’ for Rafah civilians(3/13)