ミャンマー国軍が東部で大敗北、大隊がカレン族に降伏
クーデターを起こしたミャンマー国軍が、東部地域で、大きな敗北を喫したと明らかになった。
東部のカレン州で大隊が降伏
反体制派と協力している「カレン民族同盟(Karen National Union:KNU)」は4月5日、ミャンマー国軍の大隊の降伏を受け入れたと明らかにした。
この大隊はタイとの国境近くにあるカレン州の重要な町、ミャワディの近郊を拠点としており、ここ数週間、「カレン民族同盟」の部隊の攻撃に苦しんできたという。
そして今回、ミャワディの町を守っていた国軍の兵士、数百人が降伏に同意したそうだ。
UPDATE: The Karen National Union on Saturday evening said 617 people surrendered, including 410 soldiers and 81 relatives, at the major Thingannyinaung outpost in Myawaddy Township, Karen State. (Photo: KNU)#whatshappeninginmyanmar pic.twitter.com/8sjJkoGtmY
— Htar Thakhin (@htartha76128693) April 6, 2024
カレン族の自治を求めて戦ってきた
「カレン民族同盟」は、1948年のミャンマー独立以来、カレン族の自治を求めて戦ってきたと言われている。
1990年代にはミャンマー国軍との衝突で、一連の敗北を喫し、2015年以降は全国的な停戦協定に参加していたという。
しかし、2021年のミャンマー国軍によるクーデターで、状況が一変。KNUはアウン・サン・スー・チー率いる選挙で選ばれた政府がクーデターで打倒されたことにより、停戦は無効になったと発表していた。
ミャンマー国軍の敗北が続く
一方、ミャンマー国軍はここ数カ月、敗北が続いており、中国国境沿いのShan州や、バングラデシュとの国境に近いラカイン州からも撤退・降伏を余儀なくされたそうだ。
すでに数千人の国軍の兵士が殺害され、反体制派に降伏しており、軍は損失を埋め合わせるために国民に徴兵を科す姿勢を示している。
またカレン州は、ミャンマー最大の都市・ヤンゴンに比較的近く、タイ国境への最適なルートを提供しているため、クーデター後の残忍な軍事弾圧から逃れる反体制派にとって人気の目的地になっていたという。
KNU は都市から避難してきた、反体制派の志願兵の訓練も支援しており、彼らは軍の拠点への新たな攻撃に参加しているそうだ。(了)
出典元:BBC:Myanmar military loses border town in another big defeat(4/6)