イスラエル軍がレバノンの銀行を空爆、国連平和維持軍の監視塔も破壊
イスラエル軍は10月20日、レバノンにある「ヒズボラ」の金融部門を攻撃した。
レバノン各地にある銀行の支店を空爆
イスラエル軍は20日夜、レバノンにある「ヒズボラ」が運営する銀行「アル・カード・アル・ハッサン(al-Qard al-Hassan)」の建物を攻撃すると発表。付近に住んでいるレバノン人が、パニックになりながら避難を始めたという。
その後、イスラエル軍は、実際に空爆を開始。レバノン国営通信社(NNA)の報道によると、「アル・カード・アル・ハッサン」の少なくとも3支店が、空爆の被害を受けたという。
また他にも首都・ベイルート南部郊外にあるダヒエ地区の町、Ghobeiryや、Hay el-Sellom、Burj al-Barajnehにある別の支店も攻撃を受けたそうだ。(被害が11支店に及ぶとの報道もある)
تغطية صحفية: لحظة قصف الاحتلال إحدى العمارات السكنية في الضاحية الجنوبية لبيروت pic.twitter.com/rvn0feTDKS
— شبكة قدس الإخبارية (@qudsn) October 20, 2024
تغطية صحفية: طيران الاحتلال يشن غارة على منطقة برج البراجنة في بيروت pic.twitter.com/w75qxel1q9
— شبكة قدس الإخبارية (@qudsn) October 20, 2024
イスラエル軍は、これらの銀行が「ヒズボラ」に資金を提供しており、「ヒズボラはこの資金を、武器の購入や保管を含むテロ活動に使っている」と主張している。
さらにイスラエル軍はレバノンの他の地域、ベカー渓谷東部の町、Bednayelや、南部のナバティエ市、マーラケの町も空爆。首都・ベイルートにある空港付近にも、イスラエル軍による2度の攻撃があったという。
国連レバノン暫定軍の監視塔を破壊
国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は10月20日、イスラエル軍がレバノン南部の町、Marwahin,にあるUNIFILの監視塔とフェンスを、意図的に破壊したと明らかにした。
イスラエル軍は、国連が定めたブルーライン(レバノンとイスラエルおよびゴラン高原を分ける境界線)沿いの陣地を明け渡すよう、国連レバノン暫定軍に繰り返し要求しており、暫定軍側は、これを拒否してきた。
そのためここ数週間、イスラエル軍は、国連レバノン暫定軍の監視塔や部隊を複数回標的にし、攻撃を仕掛けてきた。
An Israeli army bulldozer “deliberately” demolished an observation tower and perimeter fence of a UN position in Marwahin, southern Lebanon, says UN peacekeeping mission UNIFIL.
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— Al Jazeera English (@AJEnglish) October 20, 2024
ガザ地区北部で87人が死亡
ガザ地区北部の町、ベイト・ラヒヤでは10月19日から、イスラエル軍の激しい空爆などが行われ、数多くのパレスチナ人が殺害された。
ガザ地区の保健当局は10月20日、これらのイスラエル軍の攻撃により、少なくとも87人が瓦礫の下で死亡または行方不明になり、40人以上が負傷したと明らかにした。
またフランス政府は、11月4日から7日までパリで開催予定の海軍防衛見本市「ユーロナバル・サロン」への、イスラエル企業の参加を禁止した。
この決定はフランスのマクロン大統領が下したとみられ、イスラエルのカッツ外相は反発。「法的・外交的措置をとる」と明らかにした。(了)
出典元:The Guardian:Middle East crisis live: explosions in Beirut after Israeli warning of imminent strikes(10/20)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel launches new wave of air strikes on southern Beirut(10/20)