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イスラエルが「マドリーン号」の4人を国外追放、ガザ地区では60人が死亡

イスラエルが「マドリーン号」の4人を国外追放、ガザ地区では60人が死亡
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イスラエル軍は6月9日、「フリーダム船団連合」の船「マドリーン号」を拿捕したが、10日には乗船していた4人を国外追放した。

 

グレタさんを含めた4人が国外追放

 

ガザ地区へ支援物資を届けるため「マドリーン号」に乗っていた、スウェーデン出身の気候変動活動家、グレタ・トゥーンベリさんを含めた12人は、イスラエル軍に船が拿捕された後、イスラエル国内へ移送された。

 

そして6月10日早朝にはグレタさんを含めた4人が国外追放となり、イスラエルのテルアビブの空港を出発したという。

 

グレタさんはフランス経由でスウェーデンに向かったとされ、途中のパリにあるシャルル・ド・ゴール空港で、記者団に対し、自身と同行者は「国際水域で誘拐された」と述べたそうだ。

 

グレタさんは、明らかに非常に疲れているように見え、拘束された時と同じ服を着ていたが、記者からの質問に対し「大丈夫です」と答え、イスラエル当局から「非人間的な扱いを受けた」と語ったという。

 

8人は書類へのサインを拒否

 

一方、フランス系パレスチナ人の欧州議会議員であるリマ・ハッサン氏を含めた「マドリーン号」の乗組員8人は、イスラエル側の国外退去書類への署名を拒否し、イスラエルのGibeon市にある拘留施設へ送られる予定となっている。

 

今後、8人は施設で拘束されながら、移民法廷の審理を待つことになるそうだ。

 

「マドリーン号」に乗船し、イスラエルによって国外追放された「アルジャジーラ」の記者、オマール・ファイアド氏はパリの空港に到着後、次のように語った。

 

「私たちは3日間連続で拘束され、弁護士でさえも連絡を取る権利を奪われました。その後、大量の書類に署名するよう強要されました。誰もその内容を知りませんでした。フランス領事から、飛行機に乗るために署名するよう勧められたので、署名しました」

 

ただイスラエル側は、国際水域で強制的に12人を拘束し、彼らの意志に反してイスラエル領内に移送したにもかかわらず、12人全員を「不法入国」したかのように扱ったという。

 

しかもイスラエル側は6月9日、12人全員に100年間の入国禁止措置を科したそうだ。

 

ガザ地区では60人の死亡を確認

 

一方、ガザ地区でもイスラエル軍による攻撃が続けられ、ガザ市南部のネツァリム回廊付近にある配給所で、支援物資を待っていた20人のパレスチナ人が殺害され、124人以上が負傷したという。

 

またガザ地区北部のJabalia al-Baladにある住宅も、イスラエル軍によって空爆され、9人の遺体が病院へ搬送された。

 

ガザ地区の医療サービス局は10日、北部のガザ市Tuffah地区で活動していた救急隊員3人が、イスラエル軍の攻撃で死亡したと明らかにした。

 

ガザ地区中部にあるアル・アクサ殉教者病院の医療関係者によると、イスラエル軍はDeir el-Balahにある住宅を空爆し、少なくとも8人のパレスチナ人が死亡したという。

 

ガザ地区南部のハンユニス近郊にあるアル・マワシ地区でも、避難民用のテントがイスラエル軍に攻撃され、少なくとも同一家族のパレスチナ人3人が死亡した。

 

ガザ地区の医療関係者によれば、6月10日には全域の病院で、少なくとも60人以上の死亡が確認されたという。(すでに70人が死亡したとの情報も)

 

またレバノン国営通信社(NNA)は、イスラエル軍がレバノン南部の町、Shebaa近郊にも無人機攻撃を行い、レバノン人の男性1人とその息子1人が死亡、1人が負傷したと報じている。(了)

 

出典元:Aljazeera:Updates: Israel kills 60 in Gaza; Madleen crew being deported(6/10)

出典元:Aljazeera:Israel deports four from intercepted Gaza-bound Madleen, others in custody(6/10)

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